櫻坂46小島凪紗&遠藤理子&石森璃花、3人の個性を生かしたキャスティングの妙と繊細な芝居に感嘆<路地裏ホテル>
イチオシスト
(C)NTT DOCOMO, INC.「路地裏ホテル」エピソード2はLeminoで独占配信中
櫻坂46の三期生が総出演するドラマ「路地裏ホテル」のエピソード2「叶えたい10のこと」(前後編)が、3月20日と27日にLeminoで配信。小島凪紗が演じる高校生・琴原美名は、絵を描くために泊まった“路地裏ホテル”の205号室で不思議な世界へと誘われる。そこには、友人である秋野沙理(遠藤理子)の姿が。美名は、途中で終わってしまっていた沙理との「約束」の続きをすることに。(以下、ネタバレを含みます)
美術部員の女子高校生が親友と叶えたい10個のこと
本作は、櫻坂46の三期生総勢11人が出演する青春ファンタジーオムニバスドラマ。都会の喧騒から離れた場所にひっそりと佇む「路地裏ホテル」を舞台に、支配人(仲村トオル)から鍵を渡され“205号室”に入った宿泊客たちが不思議な世界を体験しながら、さまざまな悩みと向き合いつつ成長する様を描く。
今回、ホテルにやって来た美名は高校の美術部員。1人で絵を描くために宿泊しようと思っていた彼女が205号室のドアを開けると、いつの間にか制服を着ていて高校の教室に迷い込んでしまった。
「路地裏ホテル」の205号室のドアを開けると過去にタイムスリップする流れはエピソード1と同様。突然の出来事に戸惑う美名の目の前には、親友でクラスメートの沙理が立っていた。沙理は何事もなかったかのように、「2人でやりたい10のこと」の話をする。2人は、10個の叶えたいことを互いに出し合う約束をしていたのだ。
少しずつ記憶がよみがえっていく美名は、この叶えたいことリストに「脱メガネ」と書いていたことを思い出す。小学生の頃に苦い思い出がある美名は、「(メガネが)前に掛かってないと不安で」と告白。そこで沙理は美名のメガネを外し、彼女の素顔を鏡で見せてあげる。もちろん鏡の中には、美名が見慣れている自分の顔が。沙理は何も恥ずかしがることはないと、美名に自信をつけてあげたのだ。
大胆な沙理は、リストに「夜の校舎に潜入」と書き込んで本当に美名を連れていく。女子2人だけで制服のまま夜の校舎に潜入。これは、なかなかにスリリングな体験だ。幻想的な光の中で美術室に潜り込み、無邪気に振る舞う沙理の姿は美名の心の目に輝いて見える。
(C)NTT DOCOMO, INC.「路地裏ホテル」エピソード2より
ちょっとした“おせっかい”が出会いのきっかけ
ふと意を決した美名は、自身の叶えたいこととして「おせっかいになる」と記し、それに加えて沙理の分まで叶えたいことを書いてみせる。それは沙理の妹・香織(石森璃花)に関すること。いつも明るい沙理にとって唯一、心に引っ掛かっていることでもあった。
同じ学校に通う姉妹ながら、沙理と香織は何だかよそよそしい。「私はこんな感じだから、多分あの子の嫌なことなんじゃない?」と、意地を張っている沙理。美名は友達がちょっとでも本音を見せてくれたことがうれしくて、8つ目の叶えたいことである「妹の香織ちゃんともう一度向き合う」も達成したことにした。女子だけの空間での繊細な心の通わせ合いが美しく、そしてちょっと切ないシーンはとても印象的だ。
時空が次々と切り替わる構成ということもあり、どこからが回想なのか分からなくなるような不思議な世界観。美名と同じような感じで、見ていると劇中に引き込まれていくような感覚になれるところが魅力的なドラマだ。そして、後編は美名と沙理が初めて出会ったところから始まる。
2人が友達になったのは、1人で絵を描いていた美名に沙理が声をかけたことがきっかけ。すぐに仲良くなり、美名は沙理と香織の微妙な関係にも気付いてしまった。明るくて成績優秀な沙理と、無口で学校も休みがちな香織。対照的な姉妹は、お互いにどう思っているのか。
「もし私があなたなら、こんな時おせっかいの友達になれたのだろうか?」という美名のモノローグが、10代らしい等身大の気持ちを象徴。この学校の清楚な雰囲気を体現するような優しい光にみんなが照らされて、時間が過ぎていく。年が変わって春になり、3年生になっても「変わることなく、私のままでいた」と美名は思い出していた。
「やりたいことがあるのに全然できてない」という高校生活を送っていた美名のために、沙理が思いついたのが「10個の叶えたいことリスト」。「まずはやりやすいことから。で、ちょっとずつハードルを上げてって、最後は不可能を可能にする」というアイデアをはじめ、「バイト」「原宿でクレープを食べる」「VR体験」「キックボクシング」など、2人の夢はどんどん膨らんでいく。
そんな折、美名は香織から姉への誕生日プレゼントとしてイヤホンを渡してほしいと頼まれる。「いつも片方なくしたまま使ってるから」と話す香織は、妹としてちゃんと姉の沙理のことを見ていたのだ。美名は、そんな姉思いの香織に自分から渡すことを勧める。
美術部員の美名は先生から絵画コンクールへの応募を勧められるが、テーマとなっている「笑顔」を描くことに自信がない。そこで沙理は「自分を描いて」と言うが、人物画が苦手だと美名はそれも「無理」だと言ってしまう。香織からのプレゼントのことを沙理に匂わせつつ「次は美名の番」と、叶えたいリストの紙を彼女からもらって別れた。
まさか、それが最後に見た沙理の笑顔になるとも知らずに――。
実は、205号室で美名が見ていたのは想像の中の彼女。叶えたいリストも途中で終わってしまい、沙理の前でメガネを外すことも、香織がプレゼントを渡すことも現実ではできていないこと。そんな美名の思いを、このホテルが叶えてくれたのだ。もちろん、一番の願いは忘れられない沙理の笑顔を描くこと。それは、沙理がふと言葉にしていた「美名の世界で暮らしたい」という思いも叶えるものだった。
(C)NTT DOCOMO, INC.「路地裏ホテル」エピソード2より
三期生の変幻自在ぶりに期待感しかない
「叶えたいことリスト」に書かれていることや、美名がメガネを外すタイミング、他にもセリフや細かな描写に考察したいポイントがちりばめられ、何回でも見返したくなるエピソード。同い年の小島と遠藤による校舎での対話シーンは思わず見入ってしまうし、本当は三期生の中で最年長の“お姉さん”石森を遠藤の妹役に据えたキャスティングも実に素晴らしい。
小島は教育県として知られる長野出身で、グループの冠バラエティー「そこ曲がったら、櫻坂?」(テレ東/Leminoで配信中)の学力テスト企画では上位に入るメンバー。同期から“学級委員長キャラ”として認識されているところは美名と通じるのかも。沙理を演じる遠藤も役柄同様に普段から天真爛漫なところがあり、この2人を繊細な高校生役にあてたのは見事としか言いようがない。
小ネタといえば、叶えたいことリストにあった「キックボクシング」は、同期の小田倉麗奈が加入当初から特技にしていて、それを沙理が実現して「やっと筋肉痛がひいた」と振り返っている点もちょっとクスッとなる場面。「夜の校舎に潜入」で沙理が無邪気に暗い校舎を走るところは、リアクションチェック企画での遠藤のお化け屋敷全力疾走をオマージュしているのだろうか。
他にも「原宿でクレープを食べる」は、櫻坂46公式YouTubeチャンネルの一つ「櫻坂チャンネル」の企画で小島と遠藤、谷口愛季と先輩・山崎天(※『崎』はタツサキが正式表記)の“同級生組”で高校卒業記念に原宿を満喫する際に叶えていた。「不可能を可能にする」というセリフも、常に最高を更新していこうとする櫻坂46らしさが出ていてファンにはたまらないところ。
前回のエピソードから打って変わって、秘密の花園のような女子校での切ないけど美しいドラマが展開された。小島、遠藤、石森の3人もセリフ回しだけではなく表情でも芝居に徹し、それをじっくり捉えた幻想的な映像美と演出にも拍手を送りたい。オムニバスだけに次回はどんなストーリーなのか…と、三期生の変幻自在ぶりに期待感しかないドラマシリーズだ。
【制作・編集:WEBザテレビジョン編集部】
(C)NTT DOCOMO, INC.「路地裏ホテル」ポスタービジュアル
記事提供元:Lemino ニュース
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