2026年のプロ野球の注目ポイント、我がヤクルトの戦術はどうなる?【山本萩子の6−4−3を待ちわびて】第211回
イチオシスト

プロ野球の注目ポイント、今季のヤクルトについて語った山本キャスター
さて、いよいよ今年もプロ野球が開幕を迎えます。
今年の開幕戦の大きな話題は、ルーキーが開幕投手を務めることでしょう。巨人のドラフト1位・竹丸和幸投手と、同2位・ロッテの毛利海大投手です。
ルーキーが開幕投手を務めるのは、巨人では64年ぶり、ロッテでは76年ぶりのことだそうです。ドラフト制度が導入されて以降では、1984年の髙野光さん(ヤクルト)、2013年の則本昂大投手(当時は楽天/現・巨人)、2022年の北山亘基投手(日本ハム)しかいません。
竹丸投手と毛利投手は実力もさることながら、データが少ない投手を起用することは相手チームに心理的なプレッシャーを与えるのではないか、という見方もあります。我がヤクルトにとっては、竹丸投手が開幕から好投し、先発ローテーションの一角に入ってくると脅威になります。開幕カードの相手、王者・阪神にひと泡吹かせることができるでしょうか。
ルーキーが戦力としてカウントできるのは素晴らしいですね。ヤクルトのドラフト1位、松下歩叶選手はケガからの復帰を目指しています。ほかのルーキーたちも、一軍で活躍する日を楽しみにしています。
今年は球場の変化にも注目ですね。中日の本拠地であるバンテリンドームにはテラス型観客席「ホームランウイング」ができて、外野フェンスが本塁側へ最大6m移動しフェンスは1.2m低くなりました。
実際にバンテリンドームで試合を行なった侍JAPANのメンバーに感覚を伺ったところ、「かなり違う」とのこと。「この打球がホームランになるんだ」と、イメージとのギャップがあったそうです。果たして、中日の順位にどんな影響が出るのでしょうか。
順位予想でいうと、多くの評論家の方々がヤクルトを最下位に予想していました。主砲の村上宗隆選手が抜けたことによる打線の迫力不足が、大きな理由のひとつだと思います。
その中で、今年のヤクルトの明るい材料を挙げるとしたら、リリーフ陣が充実していること。昨シーズンの新人王、荘司宏太投手に加えて、外国人リリーバーのふたりがかなりの戦力となることが期待されています。ボールに力がありますし、カウントを悪くして自滅するようなタイプではなさそうです。

現場で差し入れをつまみ食いしている様子です。今季もたくさん食べて全力で野球を楽しみます。
特に、左腕のキハダ投手はまっすぐで押していくタイプなので、荘司投手の変化球がさらに生きるのではないかと思いました。さらに、ここ数年で実績を積み上げてきた大西広樹投手や星知弥投手、肉体改造が結果につながっている木澤尚文投手も控えていますし、終盤で試合が壊れることは少ないんじゃないかと。先発が5、6回まで粘ればしっかりと戦える、という勝ちパターンが見えてきました。
池山隆寛新監督は野手出身ですが、選手起用、足をどう使うかにも注目です。オープン戦では、バントを多用しないように感じました。村上選手が抜けて長打力が落ちた分、積極的に足を使って仕掛けていく野球を目指すのではないでしょうか。
まだコンディションが万全ではない選手もいますが、岩田幸宏選手、並木秀尊選手、塩見泰隆選手、丸山和郁選手など、走力の高い選手がチーム戦術の核になるのでしょう。今年のヤクルトには、"スピードベースボール"を目指してほしいです。
それでも長打力は必要ですが、そこで注目したいのは北村恵吾選手。昨シーズンは規定打席には届かなかったものの、OPS(出塁率+長打率)は.800を超え、チームでも上位の数字を残しました。今年も長打力でチームを助けてほしいですね。
主軸でいうと、サンタナ選手やオスナ選手がオープン戦ではなかなか調子が上がりませんでした。開幕後も続くようであれば、ふたりのどちらかを1番に置くという思い切った起用も考えられるかもしれません。
メジャーでは1番に強打者を置くことがあります。球界を代表する名将、ジョー・マドン監督が使った戦術のひとつにもありますが、状態が上がらない打者をたくさん打席に立たせて、調子を上げさせるためにあえてそういった起用をすることも。フィリーズのシュワーバー選手のように、長打もあるけど三振も多い打者を1番にする例もありました。
ただ、その後を打つ打者もみんな強打者です。先ほど話した"スピードベースボール"とは違いますし、現実的ではないかもしれませんが、ヤクルトも内山壮真選手や松下選手が一軍に上がってきたらもしかしたら......そんなことを考えながら、開幕を待とうと思います。
それでは、また来週。

構成/キンマサタカ 撮影/栗山秀作
記事提供元:週プレNEWS
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