ビートルズがニューヨークにやってきた1965年夏の都市交響詩「ビートルズがいた夏」
イチオシスト
ビートルズがシェイ・スタジアムでのコンサートのためにやってきた1965年8月13日を起点に、世界が大きく変わろうとしていた時代のニューヨークを捉えたドキュメンタリー「ビートルズがいた夏」が、7月4日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。ポスタービジュアルが到着した。

ポール・マッカートニーが「未来のノスタルジア」と呼ぶビートルズの楽曲『Things We Said Today』(今日の誓い)を原題に冠した本作。音楽史上初のスタジアム・コンサートを行うためビートルズがニューヨークに降り立ち、ファンはホテルにいる4人を見ようとマンハッタンを駆け巡る。一方でコンサート会場となるシェイ・スタジアムの隣では、「相互理解を通じた平和」をテーマを掲げた万博が開かれ、西海岸では人種差別に抗うワッツ暴動が起きていた。
物語を引っ張るのは、ニューヨークで最初にビートルズの曲を放送したラジオDJの息子で、作家を目指す感受性豊かな17歳の青年ジェフリー。ビートルズを愛してやまない蝶の化身のような少女と出会い、夏の数日を共に過ごしていく──。
監督は「ニコラエ・チャウシェスクの自伝」などで知られるルーマニアの巨匠アンドレイ・ウジカ。およそ100時間のニュース映像と100時間の個人による8ミリフィルム映像をもとに、ハーレムからロングアイランドのジョーンズビーチまで、ありふれたものから魔法のようなものまで描き出す。
そこに、ニューヨーク・タイムズ紙やル・モンド紙にイラストを提供するフランスのアーティスト、ヤン・ケビによるアニメーションを重ね、主人公の詩人ジェフリー・オブライエンとヒロインのモデルとなったジュディス・クリステンの個人的な文章、およびウジカ自身が1972年に書いた詩を用いた声を加えている。
作品は第81回ヴェネチア国際映画祭に出品。今回の日本公開はビートルズ来日60周年に合わせたものとなる。独特のセンスで時代を甦らせる“都市交響詩”に注目したい。

「ビートルズがいた夏」
監督・脚本:アンドレイ・ウジカ
編集・サウンドデザイン:ダナ・ブネスク
録音・ミキシング:ダナ・ブネスク、ギヨーム・ソリニャ
VFXスーパーバイザー:オルガ・アヴラモフ
ドローイングアーティスト:ヤン・ケビ
リサーチ責任者:アンナ・クーリヒ
プロデューサー:ロナルド・シャマー、アナマリア・アントチ、アンドレイ・ウジカ
エグゼクティブ・プロデューサー:ヌレディン・エッサディ、アンダ・イオネスク、エルヴェ・シャンデス、ケント・ジョーンズ、アンナ・クーリヒ
声:トミー・マッケイブ、テレーズ・アザラ、シェア・グラント、サラ・マクラスキー
2023年/フランス・ルーマニア/英語・フランス語・ドイツ語/85分/1.78:1
原題:TWST: Things We Said Today 字幕:福永詩乃
配給:オンリー・ハーツ
©LES FILMS CAMÉLIA, MODERN ELECTRIC PICTURES, TANGAJ PRODUCTION, ARTE FRANCE CINÉMA, L’INSTITUT NATIONAL DE L’AUDIOVISUEL, 2024
公式サイト:http://twst.onlyhearts.co.jp
記事提供元:キネマ旬報WEB
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