モンベルのダウンを暖かさ別に比較解説!軽量&保温力抜群で登山の寒さ対策にぴったり
モンベルのダウンの特徴や選び方、おすすめモデルを紹介。暖かさ順や最強ダウンを知りたい人にもわかりやすいように、保温性の違いや使用シーン(登山、街)を記載した比較表も用意しました。
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イチオシスト
アイキャッチ画像撮影:筆者
登山の寒さ対策に欠かせないモンベルのダウン!

街よりも気温の下がる山では寒さ対策が必須です。冬に限らず、高山に登るのであれば、どの季節でもダウンを持っておくのが安心。暑い季節でも稜線で風に吹かれると寒さを感じることもあります。休憩や宿泊時の保温着として持っておくといいでしょう。
数あるダウンの中でも、モンベルのダウンは高性能でありながら、比較的リーズナブルなモデルが豊富。初心者でも手に取りやすいものが多いので、最初の1着として購入すれば、長く使い続けられます。
軽量なのに保温性が高い!モンベルのダウンのメリット
軽さと保温力を両立しているモンベルのダウン。まずはその高い機能性の理由を解説します。
少ない量でも暖かい、高品質のダウン

ダウンの品質は「反発力と復元力を表す数値」=「フィルパワー(FP)」という単位で表示されるのが一般的。フィルパワーの数値が高くなるほど高品質で、少しの量でも高い保温力を得ることができます。

フィルパワーが高いものほどかさ高になるため、同じ保温力でもより軽量でコンパクトなダウン製品を作ることが可能。登山で使用するなら重視したいポイントです。
モンベル製品に使用される「EXダウン」は、ガチョウやアヒルではなく水鳥から採取されるダウンのみを使用し、すべて800FP以上の品質で用意されています。水鳥はダウンボールが大きく密度が高いため、優れた保温力を発揮するのが特徴。
EXダウンは、フィルパワーの違いで「800FP」、「900FP」、「1000FP」の3種類に分類されます。
▼3種類のEXダウンの違い
- 800FP
- ・暖かさと軽さを両立した高品質ダウン
・コストパフォーマンスに優れる - 900FP
- ・体が大きく成熟した水鳥から採取される希少なダウン
・わずかな量でも高い保温力を発揮 - 1000FP
- ・寒暖差の激しい気候で育てられた水鳥のダウンを厳選
・最高品質の軽量性と保温性
高い復元力で、コンパクトに収納できる

ダウンが活躍するシーンのメインは登山の休憩時。行動中はしまっておくことが多いため、ザックにいかにコンパクトに収まるかが重要です。登山では軽さや持ち運びやすさも、選ぶときのひとつの判断基準になります。
ダウンの量が増えれば一般的には重くなり、コンパクトにしづらくなるもの。モンベルのEXダウンは前の項目で説明した通り、高いフィルパワーのダウンが採用されているため、収納時はコンパクトに圧縮することができます。
また、少ないダウン量でも高い保温性を出すことができるので、製品重量も軽いものが多くなっています。
コンパクトの理由は独自構造にもあり!

モンベルのEXダウンの縫製は用途に合わせた独自構造。「シングルキルト構造」は軽量性を重視するモデルに採用されています。表地と裏地をつぶし縫いで縫製し、独自のデザインにより縫い目も従来より大幅に減少。そのため、保温効率を高めながら軽量&コンパクトを実現しました。
もう一つの「ボックス構造」は保温性を重視するモデルに採用。表地と裏地を隔壁で仕切る「箱マチ」構造で、ダウンのかさ高を大きくすることができます。
- シングルキルト構造
- 必要最低限の縫い目で中綿の偏りを防ぎ、熱の放出を抑制。コールドスポットとなる縫い目を減らし、保温効率を高めています。
主に薄手と中厚手のEXダウンに使われていて、ボックス構造ほどの保温性はありませんが、厚みが軽減できるので持ち運びしやすい点がメリット。 - ボックス構造
- 表地と裏地の間を隔壁で仕切った箱マチ構造。中綿が移動したり偏ったりせず、かさを高く維持することが可能です。
ボリュームは大きくなりますが保温性能を最大に引き出していて、主に厚手のダウンに使われています。
モンベルのおすすめダウンウェア|保温性や用途の違いを解説
ここからは製品の厚さ別に、EXダウンのラインナップを紹介。厚さ(生地の素材や厚み、ダウン量)、フィルパワーの違いにより保温性は変化します。各モデルの適したシーンも記してあるので、参考にしてください。
高い保温力で雪山登山にも対応する「厚手ダウン」
パーマフロスト ダウンパーカモンベル

コンパクトにはややなりにくいものの、800フィルパワーのダウンがボックス構造でたっぷりと封入されているので、保温力は抜群!防水透湿性に優れたモンベルの独自素材「スーパー ドライテック」で、冷たい風を遮断し、内部の暖かさを逃しにくくなっています。
アルパイン ダウンパーカ Men'sモンベル

ボックス構造で800フィルパワーをしっかり封入した厚手タイプながら、軽量性も確保。表地には撥水加工がされているので、冬でも雪の付着をしっかり防ぎ、アウターとしても使いやすくなっています。
アルパイン ダウンパーカ Women'sモンベル

アルパイン ダウンパーカのウィメンズモデルです。
アルパインダウン ジャケット Men'sモンベル

アルパインダウンのジャケットモデルです。
アルパインダウン ジャケット Women'sモンベル

アルパインダウン ジャケットのウィメンズです。
保温性と軽量性のバランスが良い「中厚手ダウン」
パーマフロスト ライトダウンパーカ Men'sモンベル

防水透湿性を備えたモンベルの独自素材「スーパー ドライテック®」を採用。寒冷地のアクティビティや積雪地帯の街着用アウターとしても活躍します。軽量で柔らかい着心地が特徴です。
パーマフロスト ライトダウンパーカ Women'sモンベル

パーマフロスト ライトダウンパーカのウィメンズです。
パーマフロスト ライトダウンジャケット Men'sモンベル

パーマフロスト ライトダウンのジャケットモデルです。
パーマフロスト ライトダウンジャケット Women'sモンベル

パーマフロスト ライトダウンジャケットのウィメンズモデルです。
プラズマ1000 アルパインダウン パーカ Men'sモンベル

1000フィルパワーの高品質ダウンと7デニールの極薄シェル素材を採用することで、高い保温性を持ちながらも200g台の軽量性を実現。雪山登山やスノーシューハイクなどの休憩時の保温着として活躍します。ジッパー付きポケットも備えているので、アウターとして使用する際にも便利。
プラズマ1000 アルパイン ダウンパーカ Women'sモンベル

プラズマ1000 アルパイン ダウンパーカのウィメンズです。
ライトアルパインダウン パーカ Men'sモンベル

20デニールの表地を採用することで、強度と軽量コンパクト性をバランスよく両立。雪山登山の休憩時用の携行保温着の他、アウターとしても安心して使用できます。静電気を軽減する帯電防止加工付き。
ライトアルパイン ダウンパーカ Women'sモンベル

ライトアルパイン ダウンパーカのウィメンズモデルです。
ライトアルパインダウン ジャケット Men'sモンベル

ライトアルパインダウンのジャケットモデルです。
ライトアルパイン ダウンジャケット Women'sモンベル

ライトアルパイン ダウンジャケットのウィメンズモデルです。
ネージュダウン パーカ Men'sモンベル

表地には強度の軽量性のバランスの良い20デニールの生地を採用。光沢を抑えることで落ち着いた印象になり、街着のアウターとしても使いやすいモデルです。裏地には静電気軽減の帯電防止加工がされています。
ネージュダウン パーカ Women'sモンベル

ネージュダウン パーカのウィメンズモデルです。
軽量で持ち運びしやすく、通年活躍する「薄手ダウン」
イグニスダウン パーカ Men'sモンベル

優れた防水透湿性を備えたモンベルの独自素材「スーパー ドライテック®」が使用されており、アウターとしても使いやすいモデル。1000フィルパワーで高品質ダウンを採用し、非常にコンパクトになるので、冬だけでなく春や秋の携行保温着として旅行などにもおすすめ。湿度の高い状況でもダウンが濡れにくく、暖かさを保ってくれます。
イグニスダウン パーカ Women'sモンベル

イグニスダウン パーカのウィメンズモデルです。
▼「イグニスダウン パーカ」について、さらに詳しく知りたい方はこちら
関連記事:【究極の“軽暖”】モンベル最高峰「イグニスダウン パーカ」を徹底解説!濡れにも蒸れにも強いワケ
プラズマ1000 ダウンジャケット Men'sモンベル

1000フィルパワーの高品質ダウンと7デニールの極薄素材を採用することで、130gの超軽量性を実現。モンベルが掲げる「Light&Fast」を体現する、機能を突き詰めたモデルです。冬山登山の中間着、春夏秋の携行保温着として、年間を通して使用可能なので、1着持っていると便利。
プラズマ1000 ダウン ジャケット Women'sモンベル

プラズマ1000 ダウン ジャケットのウィメンズモデルです。
スペリオダウン パーカ Men'sモンベル

厳冬期は中間着に、春秋の登山では防寒着として使える汎用性の高いモデル。袖部分が立体裁断なので、アクティブに動きやすいのも特徴です。
フード付きで239gの軽さなので、夏の携行保温着としても活用できます。軽さの面ではプラズマ1000 ダウンジャケットの方が優れていますが、こちらはコストパフォーマンスの高さが魅力。フード無しのジャケットタイプもあるので、より携行性を重視する方は検討してみてください。
スペリオダウン パーカ Women'sモンベル

スペリオダウン パーカのウィメンズモデルです。
スペリオダウン ジャケット Men'sモンベル

スペリオダウンのジャケットモデルです。
スペリオダウン ジャケット Women'sモンベル

スペリオダウン ジャケットのウィメンズモデルです。
スペリオダウン ラウンドネックジャケット Men'sモンベル

すっきりした丸首と重ね着しやすいシルエットで、中間着として使いやすいモデル。主張しすぎない光沢を抑えたデザインのため、街着としても使いやすくなっています。帯電防止加工を施すことで、静電気も軽減。
165gと軽量でコンパクトになるので、春や秋の携行着としてもおすすめ。
スペリオダウン ラウンドネックジャケット Women'sモンベル

スペリオダウン ラウンドネックジャケットのウィメンズモデルです。
▼「スペリオダウン」シリーズについて、さらに詳しく知りたい方はこちら
関連記事:軽さと保温性のバランス抜群!モンベル「スペリオダウン」は多方面で活躍する万能選手だ
登山でダウンを使用する際の注意点

ダウンは一般的に濡れると中の空気を保持できなくなり、保温力が下がってしまいます。そのため着用時に濡れないのはもちろん、雨に備えてザックの中でも防水用のケースなどに入れておくのがおすすめです。
モンベルのEXダウンの中には防滴モデルもありますが、防水ではないので注意が必要です。
アクアペルスタッフバッグ 3Lモンベル

ダウンなど濡らしたくないものを収納できる、防水性を持ったスタッフバッグ。開口部を3回以上折り返してバックルで留める仕様です。
モンベルダウンのお手入れ方法
ダウンに汗や皮脂などが付着すると羽毛が束になり保温性が落ちるため、定期的なお手入れが重要です。また、汚れが気になるときだけでなく、かさ高が減って保温性が落ちたと感じたときも、洗濯するといいでしょう。
モンベルのダウンは自宅で洗濯することができますが、必ず洗濯表示を確認してください。絵表示が「ドライ」のものは手洗いで対応します。
洗濯機の場合

1.大きめの洗濯ネットにゆったりとダウンを入れます。「ダウン専用洗剤」や「中性洗剤」を水量に合わせて入れたら、弱い水流で洗濯します。
2.縦型洗濯機だと、全体に洗濯液が浸からずにダウンが浮くことがあります。その場合は手でダウンの中の空気を押し出し、沈めましょう。
3.ダウンに洗剤の成分が残らないように、すすぎは2回以上しっかり行います。
4.脱水が終わったら洗濯ネットなどには入れず、低温(60℃~70℃)で乾燥機にかけます。乾きにくい場合は、表裏をひっくり返すといいでしょう。両手で軽くたたくと内部のダウンがほぐれて、片寄りを防止できます。
手洗いの場合

1.洗い桶や浴槽にダウンが浸かるくらいのぬるま湯を入れ、「ダウン専用洗剤」や「中性洗剤」を加えます。軽く畳んだダウンを空気を押し出してからぬるま湯に浸し、汚れや皮脂が浮き出るまで押し洗いをします。途中でダウンを持ち上げると水の重みで破損することがあるので、気をつけましょう。
2.押し洗いが終わったらぬるま湯をゆっくり捨てて、ダウンの水分が自然に抜けるまで待ちます。ウエアを軽く巻き上げて、残りの水分を押し出しましょう。その後にきれいな水にウエアを浸し、同じ要領で水が濁らなくなるまですすぎを繰り返します。
3.洗濯機のドラムに沿わすようにダウンを置き、脱水をします。
4.脱水が終わったら洗濯ネットなどには入れず、低温(60℃~70℃)で乾燥機にかけます。乾きにくい場合は、表裏をひっくり返すといいでしょう。両手で軽くたたくと内部のダウンがほぐれて、片寄りを防止できます。
ダウン専用クリーナーの使用がおすすめ
モンベルのダウンを選択する際は、専用の「O.Dメンテナンス ダウンクリーナー」を使うのがおすすめ。
O.D.メンテナンス ダウンクリーナー 300mLモンベル

ダウンに適した洗剤で、中綿を傷めずに汚れを落とすことで、かさの高さや保温性を回復させます。撥水効果に塗布できる下地を作ることができます。
種類豊富なモンベルのダウンで、ぴったりのモデルを見つけよう

シーンによって選べる、種類豊富なモンベルのダウン。コンパクトになるモデルが多く、ザックに入れて持ち運びやすいのも便利です。ひとつ持っていれば、山頂での休憩が快適に。ぜひ自分の登山スタイルに合った一着を見つけてみてください。
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