井上尚弥がサウジでの防衛戦へ公開練習。抜群の仕上がりにすがすがしい表情で「試合が待ち遠しい」【Lemino BOXING】
イチオシスト
スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が13日、横浜市の大橋ジムで練習を公開した。井上は27日、サウジアラビアのリヤドで開催される「THE RING V:NIGHT OF THE SAMURAI」でWBC同級2位のアラン・ピカソ(メキシコ)と防衛戦を行う。
井上がすがすがしい表情で試合を2週間後に控えた心境を明かした。
「この時期は精神的にも肉体的にも仕上がっていて試合が待ち遠しい。初めての地で最終調整をするという新鮮な気持ちで臨めるので、早くサウジアラビアに行きたいと思っています」
今年は5月の米ラスベガスを含めて4試合目。トップボクサーとしては異例の試合数でコンディションを心配する声も上がっているが、井上は「戦うことが好きなので、間隔を空けないことで常に張りつめたこの空気が非常に心地いい。年4試合というのは自分にとって苦ではなく、成長できた一年だったと思います」と年4試合の効用を強調した。
9月に難敵と見ていた元王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を大差判定で退け、休む間もなく11月に世界戦を控えた弟・拓真のサポートに回った。その拓真が那須川天心(帝拳)との注目対決を制し、世界王者に返り咲くと、「すごく刺激になった。モチベーションと気合いをもらった」。弟の発奮も井上を力強く後押ししているようだ。
心身ともに好調の様子は公開練習でも見て取れた。普段は見せない拓真とのマスボクシングを披露し、キレのある動きとともにビルドアップされた肉体を披露して集まったメディアをうならせた。
そんな充実のチャンピオンが中東で迎える挑戦者がピカソだ。身長とリーチに恵まれた好戦的なメキシカンで、戦績は32勝(17KO)1分といまだ無敗の25歳。上り坂のホープではあるが、ファンの期待を意識する井上は「自分の中で理想とする展開はいくつか組み立ててはいる。どんな展開になるにしろ最後はしっかりとKO決着したい」と2試合ぶりのノックアウトを約束した。
同じサウジアラビアのリングでは、来年5月に東京ドームでの対戦が期待される前バンタム級2団体王者、中谷潤人(M.T)がスーパーバンタム級進出初戦に臨む。ファンの視線がピカソより中谷戦に向いていると感じ取る井上は「27日の試合を見るファンは来年5月の試合をイメージ、空想すると思う。(2人の試合を見ながら)どっちが強いんだ、どっちが勝つんだ、そういった楽しみがあると思うので、そういう見方もしてもらえれば盛り上がる日になると思う」とイベントの見どころもアピールした。
『THE RING V:NIGHT OF THE SAMURAI』は12月27日(土)17時よりLeminoにて国内独占生配信。ファイナル、セミファイナルは「Leminoペイ・パー・ビュー(PPV)」にて配信される。
文=渋谷 淳
『THE RING V:NIGHT OF THE SAMURAI』
[開催日]2025年12月27日
[開催地]サウジアラビア・リヤド
[対戦カード]
◎スーパーバンタム級4団体タイトルマッチ12回戦王者井上 尚弥(大橋)vsWBCスーパーバンタム級2位アラン・ピカソ(メキシコ)
◎スーパーバンタム級12回戦
WBC・WBA・WBOスーパーバンタム級1位
中谷 潤人(M.T)
vs
WBCスーパーバンタム級10位
セバスチャン・ヘルナンデス(メキシコ)
◎IBFスーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
王者
ウィリバリド・ガルシア・ペレス(メキシコ)
vs
IBFスーパーフライ級6位
寺地 拳四朗(BMB)
◎ライト級8回戦
前日本ライト級王者
今永 虎雅(大橋)
vs
WBOスーパーフェザー級10位
エリドソン・ガルシア(ドミニカ)
※今永選手の対戦相手が変更になりました。
◎WBAスーパーフェザー級暫定タイトルマッチ12回戦
暫定王者
ジェームズ・ディケンズ(英国)
vs
WBAスーパーフェザー級3位
堤 駿斗(志成)
◎フェザー級8回戦
WBAフェザー級13位
堤 麗斗(志成)
vs
レオバルド・キンタナ(メキシコ)
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
