「やっぱり自分が欲しいのは優勝」 勝みなみは“キャリアハイ”の米3年目にも満足せず
イチオシスト
<CMEグループ・ツアー選手権 最終日◇22日◇ティブロンGC(フロリダ州)◇6734ヤード・パー72>
ポイントランキング上位60人のみが出場できる最終戦。米3年目にして大会初出場をかなえた勝みなみは、トータル10アンダー・26位タイで終えた。前半4バーディ、後半2ボギーの内容で、最も易しい17番パー5では砂地からナイスカバーをみせたが3パットのボギー。最終18番では深めに読んだバーディチャンスが入らずにパーだった。「最後の最後にボギーかい! きょうのイラつきポイント。(最終戦なのに)ほんとにヤダ」と残念がる。
ただ、もう一度だけチャンスがある。世界ランキング上位者の資格で日本ツアーの最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」(27~30日、宮崎CC)に出場する。「リコーがあってよかった。ちょっとやりきれない感じがあったので来週頑張ります」。真の2025年ラストラウンドこそ、納得のいく形で締めくくりたい。
今季のポイントランキングは18位。世界ランキングは一時、自己最高35位まで浮上するなど、「キャリアハイ」のシーズンを送った。成績に満足しながら、“アレ”だけが足りなかった。「一番いい成績で終われたけれど、やっぱり自分が欲しいのは優勝。優勝に届かなかったのがイヤだ」と振り返る。
トップ10入りは6回。「AIG女子オープン」(全英)では2位、「ビュイックLPGA上海」ではジーノ・ティティクル(タイ)との5ホールに及ぶプレーオフで惜敗した。「(全英は)予選通過ギリギリでそこから2位に上がったからポジティブな感じはある。(上海は)彼女がすごすぎた。気持ちは優勝なのになんか知らないけど2位みたいな。あの試合は何も反省することがなかった」。
その一方、「悔しい」と口にするのは「ロッテ選手権」。最終日最終組で優勝争いを演じたが、2打足りずに3位に終わった。「17番でちゃんとパーでいって、18番をチャンスにつけるべきだった。なのにそれができなくて悔しい」。念願の二文字はもう目の前に見えている。米4年目の来季こそつかみとるつもりだ。
今年は運を貯めた一年、ということにする。「いいことはバーンとくるんじゃないかなと思って。もしかしたら小出しにできるかもしれないし(笑)。足りなかった部分、よかったけれどもうちょっと伸ばしてもいいよねっていう部分を見直して、オフシーズンにしっかりやっていきたい」。苦手だったコアトレーニングも「トレーナーさんにいじめられて」強くなった。全力で駆け抜けたシーズンに満足せず、さらにパワーアップして戻ってきたい。
この最終戦には祖父・龍作さんを招待し、“人生最大のおじいちゃん孝行”をしていた。「ワニをみてすごく喜んでいました。“アリゲーターが…”ってずっと言っていた。楽しんだと思います。もしかしたら、また、元気なときに(招待したい)」。そして一緒に、宮崎へ。この後も、ファン、そして家族を楽しませる。(文・笠井あかり)
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