12月から練習再開…チョロにトップやシャンクも「ゴルフって難しい」 小祝さくらが目指す復帰時期は?
イチオシスト
今年9月に左手首の手術を受け、トーナメントを欠場していた小祝さくらが、「JLPGAアワード」で日本女子プロゴルフ協会の公式行事に戻ってきた。今年7月の「明治安田レディス」を制し、優勝者のひとりとして舞台へ。その会場では、復帰へ向け取り組んでいる今の様子も明かされた。
いつもと変わらない、のんびりとした語り口調だが、患部の経過は良好そうだ。『TFCC損傷(尺骨側手関節三角線維軟骨複合体損傷)』と診断され、内視鏡手術を受けたのは9月24日。「4カ所」の手術を受けて、無事に成功した。そこからは入院、リハビリ期間を過ごし、今月からはついに練習も再開。「(シーズン開幕戦の)ダイキンを目標にやってはいるけど、焦っても…なので夏場くらいに照準を合わせていけたらと思ってます」。これが今、イメージしている復帰時期だ。
とはいえ、長くクラブを握れなかった影響は小さくない。現在はイベントなどオフの仕事の合間を縫いながら、打席でティアップした200球ほどを打つ日々。それも最初は小さい動きで打ち始め、5球刻みで、徐々に大きいスイングにしていくというもの。まだ実戦的な練習とは言えず、「再開した時、1発目は“チョロ”みたいな感じだったので、その時に比べたら様にはなってきました。まだ芯に当たらなかったり、トップやシャンクもいっぱい出るので、毎日しっかり練習して感覚を取り戻せたら」というのが現実。「まだ4割くらいしかできていない」と、メニューもセーブしながらだが、クラブは握れている。
まずは来年の1月中旬過ぎから1カ月ほど行われるハワイ合宿で、ラウンドまで持ち込むのが目標。そのうえで「私生活では痛みはない。軽くならショットを打っても痛くない」というのは、救いになる。トーナメント特別保障制度も適用されているため、ケガの再発を防ぎながら、復帰へのタイミングを探っていく。
休養期間は、テレビなどでツアー観戦もしながら、野球を見に行ったり、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを訪れたり、とにかく「暇すぎて何しようかな」という時間を埋めていたという。夏場には普段なら試合続きで、なかなか実行できない買い物にも行ったが、「夏服をすごい買ったけど、このままだとお金を無駄に使ってしまうなと思った。よくよく考えたら夏服を買っても試合に戻ると着れないなと現実に戻って、そういうのはやめました」という生活ぶりも明かされた。
今は「ゴルフって難しい、と初心に戻った感じ。頭では『こう打てば』というのがあるけど、思ったように打てないもどかしさはある。でも以前よりゴルフをやりたいという気持ちも出てきました」という変化も感じ取っている。ツアー通算12勝の実力者にとっても、やはりブランクは強敵になっている。
この日は、全身、黒で統一。「“あみあみ”で、シンプルな色を選びました。これが一番痩せて見えたので。試着の時にサイズがギリギリだったので、選んでからきょうまでこれ以上は太らないよう頑張ろうと思って生活していました」。天然発言は、変わらずに“切れ味が鋭い”。
2026年シーズンは、来年3月5日に開幕。ケガをしたことで「来年は1、2試合休みを入れようか迷ってます」とも話すが、復帰したらこれまでと同等に試合へ出るつもり。決して無理はしないよう、体と対話を続けながら沖縄行きを目指していく。(文・間宮輝憲)
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