PIVOT、不正会計が発覚した企業のインタビュー動画めぐり声明

イチオシスト
11月18日、ビジネス動画を制作する「PIVOT」(登録者数365万人)は、ニデックとオルツに関する映像コンテンツの取り扱いについて「SNS・インターネット上で、一部、不正確かつ批判的な投稿が行われて」いるとし、声明文を公開しました。
ニデック不正会計疑惑でPIVOTにも批判の目が
PIVOTは、ビジネスやテクノロジーなどの「学び」をテーマに、起業家や専門家が話題のトピックを動画で紹介するチャンネルです。
ニデックは不正会計の疑いや有価証券報告書の提出遅れなどを理由に、今年10月に東京証券取引所から特別注意銘柄の指定を受け、11月14日には監査法人のPwC Japanから、2026年3月期半期報告書の「レビュー結論不表明」という異例の報告書を受け取りました。
2023年9月にPIVOTは、ニデック創業者の永守重信氏へのインタビュー動画を公開しています。
今年4月にAIスタートアップ企業・オルツの不正会計が発覚した際、PIVOTは事前の告知なく同社スポンサードのPR動画を非公開にしました。この前例から、一部SNS・やインターネット記事などでは「ニデックを取り上げた動画も削除された」という誤った情報が拡散されていましたが、該当動画は現在も視聴可能となっています。
オルツPR動画を予告なく非公開にした点を反省
PIVOTは声明の中で、「同社(ニデック)は現在、不適切会計問題を受け第三者委員会が設置されておりますので、弊社としてはその結論を踏まえて、映像アーカイブに関する対応を決定いたします」とコメントしています。
PIVOTはまた、オルツ関連動画の非公開化は同社との協議の上でおこなわれたものであり、今年5月2日以降、公式ホームページのトップ面で4カ月にわたりアナウンスを掲載していたことや、4月29日配信のニュース番組の中でも非公開化に言及していることを説明しました。
一方で、オルツの動画の非公開化前に告知を出さなかった点については「弊社としても対応に反省の残る経験となりました」と述べ、今回のニデックの番組も含めて、今後動画を非公開化・削除する場合にはその経緯も含めて周知する方針を示しました。
未上場・スタートアップへの審査強化
上場企業の広告掲載基準に関しては、次のようなコメントを残しています。
上場企業については、証券取引所審査や公認会計士を含む専門家による厳しい精査を経ていることもあり、原則的には商材・サービスごとでの判断を行ってきました。他方、会計面の不正操作等は、実務上、検知が非常に難しい面があることをご理解いただけますと幸いです。
一方で、公開情報の少ない未上場のスタートアップ企業や中小企業に関しては、オルツ社の事例以降、経営陣のプロフィールの確認や識者のレファレンスチェックといった多角的・総合的な審査をおこなっていると説明しました。
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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