東野圭吾原作のアニメーション映画「クスノキの番人」予告編解禁。齋藤飛鳥、宮世琉弥、大沢たかおの共演も明らかに
イチオシスト
「その木に祈れば願いが叶う」と伝えられるミステリアスなクスノキ。その番人となった青年の姿を綴った東野圭吾のベストセラー小説をアニメーション映画化した「クスノキの番人」が、1月30日(金)より全国で公開される。
このたび本ビジュアルと予告編が到着。またボイスキャストに、すでに公表されている高橋文哉と天海祐希に加え、齋藤飛鳥、宮世琉弥、大沢たかおが名を連ねることが明らかに。さらに音楽を菅野祐悟が手掛けることも発表された。

職場での理不尽な解雇により追い詰められ、過ちを犯して逮捕された直井玲斗(高橋文哉)。彼の前に弁護士が現れ、「依頼人の指示に従うなら釈放する」と告げる。その依頼人とは、大企業・柳澤グループの発展に貢献した人物であり、玲斗の亡き母の腹違いの姉だという柳澤千舟(天海祐希)だった。彼女は玲斗に、月郷神社にあるクスノキの番人になるよう命じる。
戸惑いながらも受け入れた玲斗は、境内でさまざまな人と出会う。定期的にクスノキに祈りにくる佐治寿明(大沢たかお)、彼の行為を不審がる大学生の娘・佐治優美(齋藤飛鳥)、家業の継承をめぐって思い悩む大場壮貴(宮世琉弥)。彼らや千舟と関わりながら、玲斗の世界は徐々に色を帯びていく。だが、クスノキが持つ“本当の力”をまだ知らなかった──。
〈コメント〉
齋藤飛鳥(佐治優美役)
声優としての出演は初めてでしたが、声だけで想いを届けるという表現に向き合う日々は、とても新鮮で、今の自分にとってかけがえのない時間となりました。アフレコでは、伊藤監督からさまざまなディレクションをいただきながら、少しずつ役との距離を縮めていけたように思います。
私が演じる佐治優美は、明るくまっすぐで、人との距離を自然に縮められるような、柔らかさのある女の子です。最初はその元気な一面が印象に残りましたが、演じていくうちに、その胸の奥にある、大切な人を思いやるやさしさに触れていきました。彼女が家族とどう向き合っていくのか。その関係性の変化にもぜひ注目していただけたら嬉しいです。
物語の中で描かれる「祈る」という行為には、深い意味が込められていると思います。誰かのために祈り、その想いが確かに届くということに、シンプルでありながら、とても力強いメッセージを感じました。この作品に込められた“祈り”が、観てくださる方の心にも届くことを願っています。
宮世琉弥(大場壮貴役)
原作小説を読み終えたとき、「本当にこの世界にクスノキがあったらいいのに」と心から思いました。声だけで感情を届けるお芝居の難しさもありましたが、大場壮貴という役と真っ直ぐに向き合うことで、多くの気づきや学びを得ることができたと思います。
壮貴は、期待や責任に押しつぶされそうになりながらも、自分の進む道を探して懸命にもがく青年です。彼の繊細な心の動きに触れるたび、自然と自分の中にも似た思いが湧き上がってきて、役との距離が少しずつ近づいていくのを感じました。
作品のイメージから「難しそう」と感じる方もいるかもしれませんが、小さなお子さんでも楽しんでいただける作品になっていると思います。誰かの記憶や気持ちが、今を生きる人へとそっと手渡されていく──そのあたたかさを、スクリーンを通して感じていただけたら嬉しいです。
大沢たかお(佐治寿明役)
『クスノキの番人』は何気ない日常に宿る感情や、人と人との関係性が丁寧に紡がれていく作品です。そんな物語の一端を、役者として担えることを心から光栄に思います。
佐治寿明は、一見するとごく普通の父親に見えるかもしれません。けれどその“普通”の中には、家族への深い想いや、言葉にしきれない葛藤が息づいていて、人間らしさがにじんでいる。きっと多くの方が、ご自身や大切な誰かを重ねて感じていただける人物だと思います。
原作には大人の視点が丁寧に描かれており、そのまなざしがアニメにもきちんと反映されています。誰かに想いを託すこと、これまでに受け取ってきたものを静かに振り返ること──そうしたテーマが、そっと心に響いていく。どの世代の方にもすっと寄り添ってくれるような懐の深さも、この作品の大きな魅力だと思います。

「クスノキの番人」
声:高橋文哉、天海祐希、齋藤飛鳥、宮世琉弥、大沢たかお
原作:東野圭吾「クスノキの番人」(実業之日本社文庫刊)
監督:伊藤智彦
脚本:岸本卓
キャラクターデザイン:山口つばさ、板垣彰子
音楽:菅野祐悟
美術監督:滝口比呂志
美術設定:末武康光
色彩設計:橋本賢
衣装デザイン:高橋毅
CGディレクター:塚本倫基
撮影監督:佐藤哲平
編集:西山茂
スーパーヴァイジングサウンドエディター:勝俣まさとし
リレコーディングミキサー:藤島敬弘
制作:A-1 Pictures / Psyde Kick Studio
配給:アニプレックス
©東野圭吾/アニメ「クスノキの番人」製作委員会
公式サイト:kusunoki-movie.com
記事提供元:キネマ旬報WEB
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