石川遼、深堀圭一郎の妙技に感嘆 16歳・長﨑大星が見た“大人のゴルフ”
イチオシスト
<三井住友VISA太平洋マスターズ 3日目◇15日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
先月末の「アジアパシフィックアマチュア選手権」で優勝にあと一歩のところまで迫った注目の16歳・長﨑大星は昨年優勝の石川遼、57歳のベテラン・深堀圭一郎とのペアリング。バーディ、ボギー、さらにはダブルボギーが入り乱れる出入りの激しいゴルフで「72」とスコアを落とした一方で学びの多いラウンドとなったようだ。
インスタートの最終組、通常であれば注目される組ではないが、長崎にとっては「過去一だと思います」という大ギャラリーが集まった。まだレギュラーツアー出場3試合目の高校1年生だけに石川人気に圧倒されても不思議はないが「緊張せずに楽しくできたと思います」と頼もしかった。
ただ、前半のプレーについては反省しきり。13番で10メートルを沈めるなど、序盤で連続バーディを奪ったが、14番は左、15番は右とティショットを林に打ち込み連続ボギー。16番バウンスバックを果たすも、17番パー3では2打目のロブショットがくぐってしまいダブルボギー、18番パー5は2打目を池に落として、再びダブルボギーを叩いた。「攻守を間違えたところが多かったと思います。遼さんや深堀さんのように大人のゴルフができていれば…」。後半のアウトは立て直し、ボギーなしの1アンダーで回っただけに、悔しさが募った。
「遼さんはティショットをミスして2打目を刻んでも、80ヤードからピタリと寄せてパーで上がったり、リカバリーがすごかった。トッププロのプレーだなと思いました」。100ヤード以内は長﨑が現在課題として取り組んでいる距離。「ナショナルチームの(クレイグ・)ビショップコーチと話し合い、メニューを作ってもらって練習しています。それが身につきつつあるんですけど、遼さんに比べるとまだまだなので、もっと磨いていきたいです」。目の前で手本を示してもらった格好だ。
40歳も年が離れた深堀のプレーも刺激になった。「年齢を感じさせない飛距離で、2打目は確実にいい位置に置いてくる。自分もああいうプレーができればと思いました」。16歳に“大人のゴルフ”は早過ぎる気もするが、経験豊富なベテランのマネジメントは取り入れたいもののひとつだろう。
初日から3日目まで「71」「72」「72」とオーバーパーのスコアが並びトータル5オーバーは60位タイ。「まだインが攻略できていないので、戦略を考え直して丁寧にプレーしたい。攻守を考えつつ、自分らしい攻めのゴルフができればと思っています」。この日の学びを生かしつつ、最終日はアンダーパーで締めくくる。(文・田中宏治)
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