金子駆大が『63』で独走態勢 逆転賞金王へ手応え「チャンスだと思う」
イチオシスト
<三井住友VISA太平洋マスターズ 3日目◇15日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
単独首位から出た金子駆大が7バーディ・ボギーなしの「63」をマーク。トータル15アンダーとし、後続との差を5打に広げた。初優勝を飾った5月の「関西オープン」は首位タイからのスタートで、リードを持って最終日を迎えるのは初めて。このまま、ツアー2勝目というゴールに向かって駆け抜ける。
「朝からバーディ、バーディだったので、最後までその流れでプレーできました」。1、2番の連続バーディで飛び出すと、さらに1つスコアを伸ばして迎えた7番では2メートルを沈めて、早くも4つ目のバーディ。続く8番、後半の10番、18番でもバーディを重ねるなど、最後まで圧倒的なプレーを繰り広げた。
先に古川龍之介が大会コースレコードの「62」でホールアウトしたが、金子の「63」も従来の記録に並ぶビッグスコア。それでも「かなりバーディパットを外した」と自身に満点は与えず、この日のプレーを「90点」と自己採点した。
好調のショットに加えて、今週はパッティングがよく決まっている。グリーン上で手にするのは4年前から愛用する中尺パター。「パターが苦手でいろいろ試したんですけど、あれにしたらすごく良くなりました」。一般的な短いパターとの違いを尋ねると「変える気もないですし、ずっと短いパターを打っていないので、もうよく分かりません」。それだけ中尺のパッティングがなじんでいるのだろう。今でもパターは「得意ではない」というものの、今季の平均パット数は1.7205で10位タイにつけている。
今季はここまで7400万円余りを稼ぎ出し、賞金ランキング2位。トップの生源寺龍憲とは800万円弱の差で、金子が優勝すればランキングが入れ替わる。「最終戦まで何があるか分からないので、毎試合ていねいに頑張っていけたらなと思います。まずは1年間しっかりやり切りたい」と話す一方で、「チャンスだと思っています」と賞金王への意識はしっかりと持っている。加えて米ツアーの予選会も視野に入れており、「来週が終わって賞金ランクトップにいれば最終予選会からなので、そうなったら挑戦しようと思っています」と今後のプランを明かした。
「きょうに関しては行けるところまで行こうと思っていました。リードしての最終日はやったことがないのでどうなるか分からない。緊張するでしょうけど、一打一打ていねいにやっていけば、チャンスはあると思います」。今季は20試合に出場し、ほぼ半分の9試合でトップ10入りと安定感抜群。初体験となる大量リードのプレッシャー以外、金子に死角はなさそうだ。(文・田中宏治)
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