AI音声・にじボイス、酷似指摘のボイス提供終了の経緯を説明 法的な権利侵害は確認されず「苦渋の決断」

イチオシスト
AI音声生成プラットフォーム「にじボイス」の運営会社が、「一部キャラクターの提供終了に関するお知らせ」を発表。法的な権利侵害は確認されなかったものの、懸念を生じさせることは本意ではないとして、苦渋の決断をしたことを明かしました。
にじボイス、酷似が指摘されたボイス33件を取り下げ
日本俳優連合(日俳連)は11月7日、AI音声生成プラットフォーム「にじボイス」から、33件のキャラクターボイスを取り下げるとの回答を得たことをXで明らかにしました。
日俳連は、33件のボイスが組合員の声に酷似していると問い合わせていたとのこと。「今後も組合員と連携を取りながら、声の権利保護に対しても積極的に取り組んで参ります。ご協力いただいた皆さまに感謝いたします」と感謝を伝えました。
にじボイスはDMMグループの株式会社Algomaticが提供するAI音声生成サービスです。自然な発声な上、幅広いジャンルのボイスが用意されており、YouTube動画のナレーションなどで多く使われています。なお、VTuberグループの「にじさんじ」とは無関係です。
日俳連の発表を受け、Xでは「無断使用じゃなかったら言われて取り下げるわけがない。つまり無断使用を認めたも同然」「私はにじボイスを使ってきたクリエイターとして、今回の報道を知ってとても複雑な気持ちです」といった声や、学習データの透明化を求める声、にじボイス側に説明を求める声などが寄せられました。
関連記事
・にじボイスが一部ボイス提供終了について説明 法的な権利侵害はなかったけど消したよ
一部ボイス提供終了について説明 法的な権利侵害はなく「苦渋の決断でした」
株式会社Algomaticは11月11日、公式サイトで「『にじボイス』一部キャラクターの提供終了に関するお知らせ」を発表しました。
調査の結果「法的な権利侵害は確認されませんでした」としたうえで、
『にじボイス』は声の権利を守るためのプラットフォームとして立ち上げた経緯があり、実演家の方々や関係団体にご心配やご懸念を生じさせること自体が本意ではございません。そこで、苦渋の決断でしたが、ご指摘のあった33体のキャラクターボイスについては、提供を終了する判断をいたしました
と報告しました。
「対応にあたっては、日本俳優連合様にも適宜ご報告のうえ、誠実に協議・対応を進めてまいりました」と明かし、「『にじボイス』は今後も、声の権利保護と創作の自由の両立を目指し、より安全で健全なサービス運営に努めてまいります。引き続きのご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます」とコメントしています。

記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
