怪我の痛みを乗り越え大逆転V 林亜莉奈は自身初の豪州女子ツアーQT挑戦へ【マイナビ ネクストヒロインツアー】
イチオシスト
先週7日(金)に終えたツアー外競技マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第15戦。「前半のハーフで股関節の状態が酷かったら棄権することも考えていました」。23歳の林亜莉奈(はやし・ありな)が痛みと戦いながら続けた我慢のプレーが最終日に身を結び、今季2勝目を飾った。
決して自分の思い通りのゴルフができたわけではない。特に初日は普通に歩くことも難しい状態だった。そのなかで6バーディ・1ボギーの「67」をマークし、4位タイの好位置につけた。「凄いボールは打てないけどプレー内容を絶対に崩さない」まさに気持ちが生んだスコアだ。
股関節唇損傷を発症したのは約2年前。ここから治療を行い症状は回復していった。ところが今大会前の急な冷え込みにより痛みが再発。試合前夜からストレッチなどを入念に行いプレーできる状態まで回復できるように努めた。その甲斐あって最終日にはコンディションが少し良くなったという。
ドラマが起きたのは18番のミドルホール。この時点で9アンダーの首位タイには郡山瞳と長田莉子が並んでいた。特に長田は17番でバーディを奪い勢いもあった。一方、林は同ホールのバーディパットを外し1打差で追う展開。迎えたティショット、林はフェアウェイの良い位置へ運び2オンに成功したが、郡山と長田は2打目でグリーンを外し結果はボギー。長い下りの難しいバーディパットを決めた林が優勝を引き寄せた。大逆転劇を生んだのは後半唯一のバーディだった。
「プレーオフのチャンスはあると考えていましたが、18番で優勝を決められるとは思っていませんでした。きょうも飛び抜けて良いわけではなかったのですが、悪いところもなかったというか…。及第点のプレーを粘り強く最後まで続け流れを切らさなかったのが良かったと思います」と笑顔で振り返った。
股関節唇損傷の状態も気になるところだが、ネクヒロの残り2戦にも出場予定で、12月8日~9日にかけてオーストラリア(豪州女子ツアー)のQT(予選会)にも挑戦する。「残りの試合も優勝を目指します。海外のQTを受けるのは初めてなのですが、まずは怪我を悪化させないように気をつけながら来年試合に出られるように頑張りたいです」。アリナミンの愛称で人気の彼女のチャレンジから今後も目が離せない。(文・山代厚男)
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