今季19度目のボギーフリーラウンド 佐久間朱莉が“雑音”を封じて狙う5勝目「ただひたすら頑張ります」
イチオシスト
<TOTOジャパンクラシック 2日目◇7日◇瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
15位から出たメルセデス・ランキング(MR)1位の佐久間朱莉が6バーディ・ボギーなし「66」の完璧なラウンドを披露。トータル9アンダーまで伸ばし、首位と2打差の4位タイに浮上した。
1番をバーディで滑り出し、2番はピンまで13ヤードを54度のウェッジでガツンと沈めるチップインバーディ。「(打った瞬間)強いと思った。ホントにラッキーだった」と屈託なく笑った。
今大会には4年連続4度目の出場。これまでの最高は初出場だった22年の22位だが、今年は佐久間に風が吹いている。ティショットを左に曲げた11番は「やっちゃった」とOBを覚悟したが、幸運にも「木に当たって、出てきたのが見えた。良かったです」。その後は左ラフから残り202ヤードの2打目をグリーン奥に運び、アプローチをしっかり寄せてパーセーブ。18番もパーでまとめて、今季19度目となるボギーなしラウンドを完成させた。
初日は世界ランキング3位のミンジー・リー(オーストラリア)と同4位の山下美夢有と同組でプレーした。開幕前に「一緒に回ってみたい」と名前を挙げていた2人との競演。日本ツアーのエースとしての“役得”だ。
「(ミンジーは)ショットの精度が素晴らしくて、アドレスの向きのブレが少ない選手だと思った。美夢有ちゃんもショットの精度が高く、私より後ろから打っているのに、ボールは私より内に入っている。その分、パットの入り方も違う。ちょっとの差が大きいなぁと思いました」
“特等席”から見ることが世界のトップのゴルフ。「2番と17番は本当にラッキー。日ごろの行いがいいからということで…」と笑ったが、本当に幸運だったのは、2人と一緒にプレーしたことかもしれない。
今大会を制すれば300ptを加算。仮にMR2位の神谷そらが2位になっても、その差は661.47pt差に広がる。この大会が終われば、残すは「伊藤園レディス」、「大王製紙エリエールレディス」、「JLPGAツアー選手権リコーカップ」の3試合のみ。伊藤園で神谷に38.53pt差以上をつければ、佐久間の年間女王が決定する。
プロ5年目の今年4月に悲願の初優勝を果たし、その1カ月後に速くも2勝目。そのころから年間5勝を新たなターゲットに定めた。「その目標に向かって、ただひたすら頑張るだけです」。優勝すれば手に入る2年間の米ツアーシードも、年間女王に関わる“たられば話”も今はシャットアウト。残り36ホールに集中し、がむしゃらに上を目指していく。(文・臼杵孝志)
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