LIV出場権争いは「目指せる所にいたい」 比嘉一貴がアジアンツアーで戦う理由
イチオシスト
<マオタイ シンガポールオープン 初日◇6日◇ザ・シンガポールアイランドCC(シンガポール)◇7295ヤード・パー72>
全9試合で構成されるインターナショナルシリーズの第8戦が、シンガポールで開催されている。同シリーズのポイントランキング上位2名には、来年のLIVゴルフの出場権が付与される。その争いも佳境を迎えている。
同ポイントランクで首位に立つのは、日本ツアーでも優勝経験を持つスコット・ビンセント(ジンバブエ、325.59pt)。2位にミゲル・タブエナ(フィリピン、221.19pt)が続き、日本勢では比嘉一貴が9位につけている。
比嘉は2週間前の「インターナショナルシリーズ フィリピン」で2位。9月には日韓亜共催「Shinhan Donghae Open」、「ヤンドーTPC」でアジアンツアー2連勝を達成し、年間ポイントランキングでは1位と好調だ。
LIVの出場権争いも、今大会を含めて残り2試合。「今週も大事にしたかったんですけど…」と初日から勢いをつけたいところだったが、
「今週も大事にしたかったんですけど…」。LIV出場権争いも今大会を含め残り2試合。初日から勢いをつけたいところだったが、2アンダー・56位タイ発進となった。
ランキング上位につける比嘉にとって、「成績次第では目指せる所にいたい」と、LIV出場権獲得も目下の目標ではある。ただ、アジアンツアーに参戦している理由は、単に出場権を狙うためだけではない。「いろいろな国でプレーしていいゴルフができたら」という純粋な思いがある。
2022年には日本ツアーの賞金王に輝き、その資格で翌年からはDPワールド(欧州)ツアーにも挑戦した。「ヨーロッパに行って全然対応ができなかった自分が悔しかった」。最高成績は4位で、シードには手が届かなかった。だからこそ今は、どんな国のゴルフ場でも通用する選手になる、という強い決意を胸に戦っている。
その悔しさを晴らすかのように、今年は日本とアジアンの両ツアーで優勝を果たし、ランキングでもともに上位に名を連ねている。「やっと自分らしいゴルフに近づいてきた」と語るように、理想にはまだ届かないとしながらも手応えも感じている。
LIVゴルフ出場権獲得へ、まだまだポイントを積み上げるチャンスはある。「あと3日間、どうにか爆発して巻き返したい」と力を込めた。(文・齊藤啓介)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
