スマホ買い替え理由1位は「電池の劣化」 5年以内に半数がキャリア乗り換え【モバイル社会白書】
イチオシスト
モバイル社会研究所は「モバイル社会白書2025年版」を公開し、端末の買い替えや通信キャリアの乗り換えなど、モバイルとの関わり方に関する最新データを発表しました。買い替え周期や乗り換え経験など、世代や生活スタイルによって差があるのでしょうか。今回はその実態について詳しく見ていきます。

長く使うほど買い替え意識が高まる傾向に

モバイル社会研究所は「モバイル社会白書2025年版」で、2010年から2025年までのモバイルICTの利用動向の分析結果を公開しました。そのなかで注目されるのが、携帯電話の買い替えに関するデータです。買い替えのきっかけを尋ねたところ、最も多かったのは「電池の劣化」(52.1%)で、次いで「壊れた」(15.9%)、「価格面から」(10.1%)が続きました。長期利用による電池性能の低下は避けがたく、日常の利便性を損なうことが買い替えを後押ししていると考えられます。一方で、買い替え時に重視する点では、2016年以降一貫して「端末価格」と「通信料金の安さ」が上位を占めています。物価上昇が続く昨今、コスト意識の高まりが端末選びにも反映されていることがうかがえます。さらに世代別に見ると、若年層ほど買い替え周期が短い傾向が見られました。新機種への関心が高く、SNSや動画視聴など高機能端末を求める若年層では、新しい機能への関心が購買行動を左右しているといえます。一方で中高年層は、端末の耐久性や料金の安定性を重視する実用志向が強く、年齢によって「買い替えの意味」が異なることも明らかになりました。
直近5年で約半数が通信キャリアを乗り換え

端末の買い替えに続いて注目したいのが、通信キャリアの乗り換え動向です。モバイル社会白書2025年版によると、直近5年間で通信キャリアを乗り換えた人は全体の約4~5割にのぼりました。2人に1人が5年間でキャリアを変更していることから、一度契約したキャリアを長く使うよりも、柔軟に自分に合うプランを探す時代になっているといえそうです。

また、乗り換え理由として最も多かったのは「利用料金が安くなるから」で、「端末料金が安くなる」「キャンペーンや特典が魅力的だった」「キャッシュバックやポイント付与があった」など、経済的メリットが上位を占めました。一方で、「家族の利用キャリアに合わせる」「通信品質がよさそう」「日常で使うポイント連携のため」といった、生活全体との整合性を重視する理由も見られます。格安SIMやサブブランドの拡充により、通信キャリアの選択肢はかつてないほど広がっており、ユーザーは価格だけでなく、利便性やサービスの質を比較しながら、最適な通信環境を追求しているようです。
端末の性能や料金プランの選択肢が広がるなか、必要な機能を見極めて長く使う人もいれば、お得なタイミングで柔軟に乗り換える人も増えていくと考えられます。
出典:【モバイル社会研究所】
※サムネイル画像(Image:vfhnb12 / Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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