ベルギーで起きた少女拉致監禁・殺人事件 悪と正義を追い求め暴走 「マルドロール/腐敗」予告
2025年11月28日より劇場公開される、ベルギーで起きた少女拉致監禁・殺人事件を基にしたクライム・スリラー「マルドロール/腐敗」の、予告編が公開された。
予告編は、ベルギーを揺るがせた連続少女拉致監禁事件から幕を開ける。事件解決に燃える若き憲兵隊のポール。私生活では恋人との輝かしい未来がありながらも、事件を追うための「マルドロール作戦」の部隊に任命され、やがて想像を越えた広く深い闇に呑まれていく様子が収められている。増えていく被害者、容疑者、そして何かを隠蔽している警察組織。荒ぶるポールの姿とともに映される「正義を求めるほど、悪が暴走する」という言葉。「変態村」をはじめとした作品で、ベルギーを舞台に人間の持つ狂気を描いてきたファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督が新たに描く、ベルギーの暗部を描いた作品であることが描き出されている。
「マルドロール/腐敗」は、ベルギーで実際に発生し、司法を揺るがす結果となった「デュトルー事件」を基にした作品。1995年のベルギーで、少女2名の失踪事件が発生する。若手憲兵隊ポールは、危険な小児性愛者を監視する秘密部隊「マルドロール」に配属される。しかし作戦は失敗し、腐敗した警察組織の闇に直面したポールは、事件解決のためにわれを失い暴走していく。ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督は本作のテーマについて、「悪の本質と正義の探求を試みた。社会のトラウマに光を当て、悪に立ち向かう私たちの能力についてアプローチしたかった」と語っている。
第81回ヴェネツィア国際映画祭の公式セレクションに選出され、第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭では最優秀長編作品賞へのノミネートを果たした。ヴェルツ監督の持ち味である深淵な世界観と、巧みな心理描写が高い評価を受けている。ポール役には、「La prière(原題)」で第68回ベルリン国際映画祭の銀熊賞(男優賞)を受賞したフランスの若手俳優アントニー・バジョン。「変態村」「地獄愛」で主演を務めたローラン・リュカ、「ベティ・ブルー」「屋敷女」などのベアトリス・ダルらが脇を固める。










【作品情報】
マルドロール/腐敗
2025年11月28日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
©FRAKAS PRODUCTIONS - THE JOKERS FILMS – ONE EYED – RTBF – FRANCE 2 – 2024
記事提供元:映画スクエア
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