ボクシング・井上尚弥選手、5度目の防衛戦に向けて闘志を燃やす「どんな試合であろうが勝てばいい」<NAOYA INOUE -NO LIMITS>

井上尚弥選手の密着ドキュメンタリーをLeminoで期間限定独占先行配信
ボクシング・井上尚弥選手が9月14日、愛知・名古屋のIGアリーナで“キャリア最大の強敵”と評されるムロジョン・アフマダリエフ選手を相手に、4団体統一世界王座の防衛に挑戦。デビューから13年間無敗を誇る井上選手にとって26度目の世界戦となる今回の試合。それを前に、Leminoで9月2日にドキュメンタリー番組「NAOYA INOUE -NO LIMITS- 井上尚弥vsムロジョン・アフマダリエフ」が配信された。
会見では5月の防衛戦で喫したダウンを振り返る
「NAOYA INOUE -NO LIMITS- 井上尚弥vsムロジョン・アフマダリエフ」では、試合発表会見やトレーニングの様子、デビュー以来となる出稽古に密着。さらに、独占インタビューを通じて、井上選手の試合に向けた意気込みや覚悟に迫る。
7月10日、試合発表会見に臨んだ井上選手。5月にアメリカ・ラスベガスで行われたラモン・カルデナス戦の第2ラウンドでダウンを喫したことについて聞かれ、「僕、何かパンチもらいましたっけ?(笑)」と答えて会場を沸かせ、「相手が(ダウンに合わせた)そういう戦略を立ててきたとしても、『9月14日の井上尚弥は少し違うぞ』と本気を出させていただきます」と、今回の防衛戦への意気込みを語る。
インタビューではカルデナス戦を振り返り、「パンチの当たる感覚とか、自分がイメージしてきたものと変わりはなかったです。1ラウンド目で『大体見切ったな』っていう。レベルの差っていうのはあったと思います」とコメント。
第2ラウンドでのダウンについては、「気負いだったり、打ち急ぎ過ぎたというか。全体で見たレベルの差っていうのは、かなりあったと思うんです。だから、そこに対する自分の過信というか、『このくらいの攻めを仕掛けても大丈夫だろう』という。自分のボクシングに対して過信し過ぎたなと」と分析する。
カルデナス戦後には、「衰えが見えてきた」「階級の壁」などのネガティブな声も。それに対して、井上選手は「“階級の壁”だとか“衰え”とか、そういったところは言われても何も思わない」「キャリアを積んでいったからこその、あのシーンだったと思います。キャリア初期の頃だったら、あんな無茶な戦い方はしていない」と、“勝ち方”にこだわったことで発生した出来事だと説明した。
“キャリア最大の強敵”との戦いを前に心境を明かす
井上選手は今回の相手、アフマダリエフ選手について「自分が見る限り本当に強敵。プロの戦績は少ないですけど、アマチュアでのキャリアというのは遥かに自分を超えるキャリアを持っているので」と話す。
「まず、1つ突出しているのはフィジカルですよね。そのフィジカルの強さから細かい技術をチョイスして出してくる」とアフマダリエフ選手の特徴を語り、「いくら戦術家で、頭が良くて、対策を練ってこようとも、リング上で(井上選手を)感じるのはアフマダリエフ本人なので。リング上でアフマダリエフは井上尚弥を感じたことがないから」と、静かに闘志を燃やす井上選手。
「『こういう試合をしなきゃいけない』という無駄なプレッシャーというか、『勝って当たり前』プラス『勝ち方が問われる』というのがないから、逆に次の試合は気持ちが楽ですよ。どんな試合であろうが勝てばいい。そういう気持ちで挑める相手なので。泥臭くても判定が競っても、勝てばいいだけ」と明かす。
番組では、練習パートナーとしてアフマダリエフ選手と拳を交わしたことがあり、2023年には井上選手と戦ったマーロン・タパレス選手を迎えて、1カ月間にわたって行われたスパーリングや、デビュー以来初めてとなる帝拳ジムでの出稽古で得たものなども紹介。
そして、井上選手は「もっと強くなれると思いますか?」という質問に、「強くなれるかどうかは分からないですけど、強くなる方向に向かっていく。そういう気持ちが大事だから。プライドですよね。ここまで来たら。“井上尚弥”っていう名前と、プロボクシングで高めてきたプライドですよね。次の試合だけではなくて、これから先引退するまで自分自身のプライドのために戦います」と話した。
【制作・編集:WEBザテレビジョン編集部】
記事提供元:Lemino ニュース
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。