3週間ぶりにJ3が再開。激アツの上位争い、名将に導かれて首位浮上の八戸は勝負の夏を制して独走体制に入れるか【明治安田J3リーグ第23節プレビュー】

3週間のサマーブレイクが明け、明治安田J3リーグが再開される。それまでの流れを継続し、さらにその勢いを大きくしたいチームもあれば、反対にこの中断期間をいいリセットの時間と捉え、巻き返しを狙うチームもあるはず。どのチームにとっても大事な再開初戦は、8月16日(土)に全10カードが開催される。
勝点46で首位のヴァンラーレ八戸、勝点44で2位のFC大阪、勝点44で3位の栃木シティのトップ3は、それぞれがアウェイゲームで再開初戦を迎える。
クラブ史上初の6連勝を含めて9戦無敗、しかも8勝1分けと絶好調の八戸は、アウェイでAC長野パルセイロと対戦する。3週間前のガイナーレ鳥取戦で見事な逆転勝ちを収めた。10試合前に喫した最後の敗戦でもあった第13節のカマタマーレ讃岐戦(1●2)以来、久しぶりに先制点を与える幕開けとなったが、前半のうちに佐藤碧の今シーズン5ゴール目で追い付くと、後半にエースがチームを勝利に導く仕事を果たす。62分と73分に澤上竜二が連続でゴール。終了間際に失点し、こちらも10試合ぶりの複数失点となったが、そのまま逃げ切り、ついに首位に浮上した。
いよいよ追い掛ける立場から追い掛けられる立場となった八戸だが、現在の戦いぶりを見ていれば、それも全く問題なそうだ。何よりチームの指揮を執るのは、Jリーグ屈指の名将であり、“昇格請負人”の異名を持つ石﨑信弘監督。ここからの戦い方は熟知しているはずである。第10節の前回対戦で勝利している長野にシーズンダブルを食らわせ、首位堅持といきたいところだ。
勝点44で並ぶ2位のFC大阪と3位の栃木シティはそれぞれ、ザスパ群馬と福島ユナイテッドFCとのアウェイゲームとなる。
第19節以降、首位の座を譲ってしまったFC大阪だが、その背中ははっきりと見えており、焦る必要は全くない。3試合連続引き分けから上位直接対決となった第21節鹿児島ユナイテッド戦で敗戦。今季最長の4試合勝ちなしで迎えた前節・讃岐戦は終了間際まで1点のビハインドを背負うも、81分に秋山拓也、85分に望月想空がゴールを決めて逆転。それまでの嫌な流れをホームでしっかりと断ち切った。悲願のJ2昇格へここからの16試合が本当の勝負。4月の前回対戦で劇的な逆転勝ちを果たした群馬に敵地でも勝利し、首位を追い掛けたい。
栃木シティは中断前最後のゲームは栃木SCとの“栃木ダービー”で相手の気迫に押されて5試合ぶりの敗戦。順位も首位から3位にまで転落した。同時にホームでの初黒星を喫する結果となった。そういった意味でも、この3週間のインターバルは気持ちを切り替えるためにはいい時間になったはず。初のJ3でここまで大躍進を見せてきたチームが、残りのシーズンでどのような戦いを見せるかに注目だ。今節で対峙する福島ユナイテッドFCはショートパスを主体とするチームで、ハイプレスを持ち味とする栃木シティにとってはスタイルがかみ合う相手。アグレッシブに相手に襲い掛かり、3試合ぶりの勝点3を手にしたい。
そのほか、4位の鹿児島ユナイテッドはホームでSC相模原と、5位のテゲバジャーロ宮崎はアウェイでツエーゲン金沢と対戦。6位の奈良クラブと7位のギラヴァンツ北九州の直接対決も楽しみな一戦となる。
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
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