今さら聞けない? 松山英樹も参戦中、新プレーオフ&フォールシリーズを解説
米国男子ツアーはレギュラーシーズンが終了し、現在は年間王者と高額賞金をかけたプレーオフシリーズの真っただ中だ。最終戦「ツアー選手権」進出を目指し、熱戦が繰り広げられている。今年からは新フォーマットが導入され、この後に行われるフォールシリーズとあわせて仕組みを整理してみよう。
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■フェデックスカップとは
PGAツアーの年間シリーズで、冠スポンサーはフェデックス。1月から8月に行われるレギュラーシーズンのポイントランキング上位者が、全3試合のプレーオフに進出する。
昨シーズンからは、レギュラーシーズンのポイントランキング上位10人に臨時ボーナスを支給。このランキングを「コムキャスト・ビジネス・ツアー・トップ10」と呼び、今季1位のスコッティ・シェフラー(米国)は1000万ドル(約14億8924万円)のビッグボーナスを手にした。
海外メディアによると、ツアー選手権の賞金総額は4000万ドル(約58億5550万円)。優勝者は1000万ドル(約14億6408万円)もの大金を手にする。
■プレーオフシリーズの仕組み
プレーオフは試合ごとに出場枠が絞られる。
第1戦「フェデックス・セントジュード選手権」:ランキング上位70人
第2戦「BMW選手権」:上位50人
最終戦「ツアー選手権」:上位30人
例年は第2戦までの順位に応じて最終戦スタート時に打数差(ハンディキャップ)を設けていたが、今年からは全員がゼロからのスタート。純粋に最終戦での勝者が年間王者となる。
12年連続でプレーオフシリーズに進んだ松山英樹は、初戦をランキング21位で突破。今週の第2戦終了時点で30位以内を保てば、最終戦への進出が決まる。
■プレーオフ後の熱戦『フェデックスカップ・フォール』とは
PGAツアーでは通常のトーナメント、海外メジャー、第5のメジャーと呼ばれる「ザ・プレーヤーズ選手権」のほかに昇格大会(シグネチャーイベント)が存在する。LIVゴルフに対抗策として設定されたこの昇格大会は全8試合で、賞金総額は2000万ドル(約29億3184万円)。ランキング50位以内、すなわちプレーオフシリーズ第2戦に出場した選手は、来季の全昇格大会に出場できる。
しかし、結果が振るわなかった選手にもチャンスは残されており、それがプレーオフ後に行われる『フェデックスカップ・フォール』だ。
ランキング51位以下の選手は、レギュラーシーズンと初戦で得たポイントを持ち越して全7試合のフォールシリーズに挑み、終了時点で51〜60位に入れば翌シーズン序盤の昇格大会2試合に出場できる。
■シード権争いと日本勢の動向
これまで125位までに与えられていたフルシードは100位までに縮小。101〜125位には限定的な出場権が与えられる。日本勢では久常涼(84位)、金谷拓実(134位)、星野陸也(183位)、大西魁斗(198位)がフォールシリーズに参戦予定で、ランクアップを狙う。
フォールシリーズ優勝者には、2年間のシード、翌年の「ザ・セントリー」や「マスターズ」の出場資格が与えられる。なお、ランキング50位以内の選手も出場できるが、ポイント加算はされない。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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