俊英パトリシア・マズィのネオ・ノワール「サターン・ボウリング」、特報映像解禁
亡き父からボウリング場とともに継いだのは、暴力性の呪縛だった──。俊英パトリシア・マズィ監督が異母兄弟を襲う負のスパイラルを描き、2022年のロカルノ国際映画際金獅子賞ノミネート、ならびに同年の『カイエ・デュ・シネマ』ベストテン第6位選出を果たしたネオ・ノワール「サターン・ボウリング」が、10月4日(土)よりユーロスペースほか全国で公開される。ティザービジュアルと特報映像が到着した。
寝る場所を求めて街を徘徊するアルマンの前に、疎遠だった異母兄で警察官のギヨームが現れ、⽗が死んだと告げる。父はボウリング場〈サターン・ボウリング〉の経営者で、狩猟を趣味としていた。そのボウリング場をギヨームはアルマンに委ねるが、婚外子である自分を捨てた父への怒りを抱えてきたアルマンは、傍若無人な経営で揉め事を起こしてばかり。そうした中、兄弟の周囲で若い女性を狙った連続殺人事件が起き、捜査に乗り出したギヨームは底知れぬ暴力の螺旋へ足を踏み入れる──。
https://www.youtube.com/watch?v=3De8Pbl78qA
《有害な男性性の継承》という現代的テーマに切り込んだ本作。ニコラス・レイ、パク・チャヌク、大島渚らにオマージュを捧げて古典的なフィルムノワールの方法を踏襲しつつ、暴力とトラウマの連鎖を描き出す。パトリシア・マズィの長編第5作にして日本劇場初公開作だ。
「サターン・ボウリング」
監督:パトリシア・マズィ
脚本:イヴ・トマ、パトリシア・マズィ
出演:アリエ・ワルトアルテ、アシル・レジアニ、Y・ラン・ルーカス、レイラ・ミューズ
2022年/フランス、ベルギー/114分/カラー/1.85:1/NSTC/スクイーズ/2ch/R18+
原題:SATURN BOWLING 字幕翻訳:橋本裕充 配給・宣伝:SENLIS FILMS
© Ex Nihilo – Les Films du fleuve – 2021
公式サイト:https://senlisfilms.jp/saturnbowling
記事提供元:キネマ旬報WEB
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