「右足の前にボールがあるくらいの気持ちで」佐藤心結が訴えるビジネスゾーンの“意識改革”【プロが教える毎日“極・飛ばし術”】
間もなく、夏本番! 夏休みにはゴルフの予定でパンパン…という読者も多いのではないでしょうか? ALBA.Netでは、そんなみなさんを応援するため、7月を『飛ばし月間』に設定。飛距離アップにつながる記事をお届けしていきます。そしてその一環として、第一線で活躍する現役バリバリのツアープロにスイングの注意点、練習法、道具選び…など“飛ばしの極意”を聞いてきました! 毎日、読んでいただき、“きのうの自分よりも1ヤードアップ”を目指していきましょう! 今回はツアー通算1勝の佐藤心結。
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茨城・明秀学園日立高3年時の2021年「スタンレーレディス」で、渋野日向子らとプレーオフを戦って話題になった佐藤。惜しくも勝利することはできなかったが、同年11月の最終プロテストを突破し、22年からツアーで戦っている。鳴り物入りのプロ転向で、22、23年はシード権も獲得。そして24年には、因縁深いスタンレーレディスでツアー初勝利と、ドラマチックな優勝劇も演じた。
陸上競技の砲丸投げで鍛えられた体から繰り出されるドライバーショットは迫力十分だ。今季のドライビングディスタンスも248.54ヤードの13位という飛ばし屋。今季はここまで優勝こそないものの、メルセデス・ランキングではきっちりシード圏内の30位につけている。
そんな21歳に飛ばしのアドバイスを求めると、我々アマチュアゴルファーにとって一番大切な要素として「ミート率」を挙げた。「そこを上げたら、平均で飛距離も伸びますよね」。まずは、その意識を大前提にして欲しいと訴える。さらにそのために気を付けて欲しいポイントとして、以下のように説明する。
「アマチュアの方によく見られるのが、ヘッドを走らせる感覚があまりないという点。どうしてもボールを“打ちにいってしまう”姿を見かけます。インパクトの時、どうしても手が出て来てしまう。そのため、シャフトのしなりやヘッドが先に行く感覚を大事にしてもらいたいです」
ティに乗っているボールを『当てたい』、『飛ばしたい』という意識から“迎えにいってしまう”のは、あるあるのひとつともいえる。ただこうなると、どうしても腕の力が強く作用し、ヘッドは走らない。体からシャフト、そしてヘッドの連動が重要になってくる。
…それは、もちろん頭では理解しているのだが、いざ実践するとなれば難しい。そこで佐藤はこんなアドバイスを付け加えた。
「ダウンスイングの時に、先にあるボールへの意識が強く出ると、どうしても打ちにいってしまいます。そこで、(右利きの人なら)自分の右足の前にボールがあるくらいの気持ちで打ってもいいと思います。そうすることで、ヘッドを走らせるイメージがより出てくるはずです」
さらに、そこへ向けて、こんな追加要素も。「手で上げて、手で下してしまうことを避けるため、手ではなく胸から胸椎を意識してクラブを始動してみてください。そうなると、上がる場所が一定になり、再現性も高まります。あとは“チャー・シュー・メ~ン”のかけ声じゃないですけど、頭のなかでリズムを整えるのも効果的だと思います」。
ビジネスゾーンの意識改革と、そこまでのプロセスを大事に。それでミート率&ヘッドスピードを上げ、コースで快音を響かせたい。
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