今季バーディ数の46.2%がパー5で 泉田琴菜は初V圏内キープに「パー5で伸ばせるだけ伸ばしたい」
<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 2日目◇11日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6688ヤード・パー72>
ツアー1位の看板に偽りはなしだ。パー5の今季平均スコアが全体トップの『4.6862』を誇る泉田琴菜が、この日もパー5で3バーディを奪うなど「70」。トータル7アンダーで初日の4位をキープした。
「今年はあまり距離を求めないようにしている。去年まではグリーンに近ければいいと思っていたけど、力んでしまう。今週は特に洋芝なのでラフに入れると難しくなる。刻むにしても、グリーンを狙うにしても、フェアウェイから打つのが一番いい。それがパー5でバーディが取れている理由かなと思います」
インから出て、最初のパー5の12番でまずバーディを奪った。後半のアウトも3番、6番のパー5できっちりスコアを伸ばす。初日も12番と3番でバーディ。「前半はなかなかチャンスにつかないし、もったいないミスもあった。もどかしかった」というイヤな流れを断ち切ってくれたのが、残り60ヤードの3打目をピンそばにピタリとつけた3番のバーディだった。
今季は前週まで14試合に出場し、バーディは全体10位の158個あるが、そのうちの73個はパー5で奪っている。その割合は実に46.2%。今週も予選ラウンド2日間で9バーディのうち5個がパー5で、“占有率”は46.7%とさらに高くなる。さらに今季3つのイーグルも2つはパー5。「2オンが狙えるところは狙います」とツアーでも指折りの飛ばし屋は、飛ばすことへのこだわりを捨てたわけではないが、最優先するのは方向性。マネジメント重視がパー5でのバーディ量産につながっている。
首位を6打差で追う決勝ラウンドの2日間。「トップが伸ばしているので、自分も伸ばさないと優勝は見えてこない。とにかくボギーを打たないこと。あとはパー5で伸ばせるだけ、伸ばしたいですね」
中学までは部活動の軟式野球に熱中し、ゴルフは14歳からと最近の選手では異例の遅さでクラブを握った。ゴルフ歴はまだ10年余りだが、中学卒業後は米国に留学して、IMGアカデミーで腕を磨き、昨年オフには尾崎将司に弟子入りするなど急成長の進化を遂げてきた。
プロ4年目の25歳に巡ってきた初優勝の好機。「最終日をトップと3~5打差以内で迎えることができれば、少なからずチャンスはあると思います」。パー5のバーディ量産が、初Vへの扉をこじ開ける。(文・臼杵孝志)
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