芦田愛菜・岡田将生が細田守監督作品に初参加 「果てしなきスカーレット」新ビジュアル解禁
これまでに国内の数々の賞に輝き、日本のみならず世界中の観客を魅了し続けているアニメーション映画監督・細田守。父の復讐に失敗した王女・スカーレットが、“死者の国”で再び宿敵に復讐を果たそうとする物語「果てしなきスカーレット」が11月21日に公開決定、新ビジュアルが解禁となった。
復讐という狂気に取りつかれた主人公、中世の王女・スカーレットを演じるのは芦田愛菜。戦いよりも平和を望む、父親を尊敬する心優しき王女が、父親を目の前で殺されたことから復讐に取りつかれていく狂気を常にはらんだ役どころだ。
そんなスカーレットと共に旅をする心優しい現代の日本人看護師・聖(ひじり)を岡田将生が演じる。現代日本で日々命と向き合う生活を送っている看護師であったが、ある日、“死者の国”で目を覚まし、そこでスカーレットに出会う。傷ついた人を癒すことを使命としている聖は、スカーレットに何の見返りもなく手を差し伸べるが、そんな聖に対し、スカーレットは反発するも次第にその関係にも変化が……。なぜ自分が“死者の国”に迷い込んだのか分からないままスカーレットの旅を支え、バディとなる重要なキャラクターだ。
〈コメント〉
芦田愛菜/スカーレット役
スカーレットは、中世の王女で私と同世代の19 歳という設定ですが、根底にあるものや価値観が違う部分がたくさんあり、演じることがとても難しかったです。監督から『現代の19 歳と中世を生きる19 歳は違う。一国の王女としての自覚や覚悟がある感じがほしい』と言葉をいただき、ジャンヌダルクやエリザベス1 世など、動乱の世を生きた女性たちのことを調べ、少しずつ役作りしました。“復讐”とはどのような気持ちなのか、きっと大きな声を出さないと立ち向かっていけないだろうと想像しながら演じました。叫ぶシーンでは、少し戸惑いもありましたが、全力でやってみて“これだ!”と吹っ切れた瞬間があり、どんどん役が体に馴染む感覚がありました。スカーレットは、復讐に燃えて狂気的に見える部分もありますが、そうせざるを得ない状況を思うと、愛おしく、まっすぐ駆けていく姿は、観てくださる方々も応援したいと思ってもらえるのではないかと思います。混沌とした世界の中で一生懸命に生きようとする人々が描かれた作品ですが、それは現代世界にも通じる部分があり、また、苦しいことや絶望してしまうことがたくさんある中、それでも一生懸命前を向いて生きようとする人々に、いち観客として心打たれました。そのような明日への希望を感じていただける作品になっているのではないかと思います。
岡田将生/聖役
長編アニメの声優に初めて挑戦しましたが、声だけでの表現はとても難しく、感情がこんなにも伝わりづらくなることを今回初めて知りました。色々なアニメを観させてもらっていますが、声優さんのすごさを改めて実感しています。僕が演じた聖は、困っている人たちに何の見返りもなく手を差し伸べるような人で、簡単に言うととても理想主義者です。復讐に燃えるスカーレットの鞘(さや)のような存在となれるよう、彼女の支え方や寄り添い方、聖の優しさや誠実さを伝えられるようにキャラクター像を作っていきました。スカーレットから反発されるシーンもありますが、今この世界でとても必要な人だと思います。スカーレットが抱えている問題や彼女が導き出す答えを、皆さんも彼女とストーリーに沿って考えながら、聖を通して、優しさや人に対して誠実さを求めてはいけないのか、求めるべきなのか…感じ取っていただけたら嬉しいです。細田監督の作品をいつも楽しみにしていましたが、自分がその内側に入れてもらえたことは嬉しくもあり、不思議な感覚です。正直、まったく内容を知らないまま、映画館で観たかった…と思ってしまう“細田作品ファンな自分”もいます。いちファンとして作品が完成するのを楽しみにしています。皆さんも是非、楽しみにお待ちください。
「果てしなきスカーレット」
出演:芦田愛菜、岡田将生
監督:細田守
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記事提供元:キネマ旬報WEB
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