「何か一つ変えれば…その何かが分からなくて」 “悩める”菅楓華が意地のバーディで決勝滑り込み
<アース・モンダミンカップ 2日目◇27日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6688ヤード・パー72>
決勝ラウンドの巻き返しへ、菅楓華が最終ホールのバーディでかろうじて決勝ラウンドに進んだ。初日のラウンド後の練習で修正したショットが好調だったが、それがスコアに結びつかない苦しい展開。それでも、土壇場で意地を見せた。
カットラインに1打足りないことは後半に入ったあたりから意識していた。「パー5で取れればいいと思っていたんですけど、チャンスが来ても外してしまって、そのまま最後まで来てしいました」。10番から8つのパーを並べて迎えた最終18番パー5。2オンを狙った一打はピン方向に向かったものの、わずかに距離が足りず手前のバンカーにつかまった。
「バンカーショットもそんなに簡単な状況ではなくて、上りのパットを打ちたかったのでオーバーでもいいと思って打ちました」。残ったのは4メートルのフックライン。これを真ん中からきれいに沈めると、ようやくのバーディに安どしたように天を仰いだ。アウトスタートの最終組。菅にとってというだけでなく、大会全体の第2ラウンド最終ホールだった。
プロ2年目の今季は開幕から立て続けに優勝争いを演じる快進撃を見せていたが、直近はその勢いにやや陰りが見えていた。「何か一つ変えれば、爆発できそうではあるんですけど、その何かが分からなくて悔しいラウンドが続いていました」。この日も序盤でダブルボギーを叩く苦しい流れだったからこそ、予選通過の喜びもひとしお。「解放された感じがします」と笑顔をのぞかせた。
今大会では、同じ日章学園高(宮崎県)の1学年後輩で、ルーキーの福田萌維がトータル3アンダーの13位タイという好位置でレギュラーツアー初の予選通過を果たした。「爆発力がある選手で、ステップ・アップツアーでも最終日にポーンと行くようなスコアを出していたので、レギュラーでもそれが出たんだなと思って(午前組の)スコアを見ていました」と刺激をもらってのスタートだった。
3日目のスコア次第では最終日に同組となる可能性もある。「今のところ追いつけるスコアじゃないですけど、一緒に回れるぐらい頑張ります」。菅は2オーバーの60位タイ。後輩との5打差を詰めるには“何か一つ変えれば”と話していた爆発が必要になる。最後の最後でたどり着いた決勝ラウンドがシーズン序盤の勢いを取り戻すきっかけとなりそうだ。(文・田中宏治)
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