“ジャンボ指令”クリアへ 原英莉花が25度目の挑戦「いけるっしょ!」
<ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ 3日目◇6日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6667ヤード・パー72>
22位から出た原英莉花が7バーディ・2ボギーの「67」をマークし、トータル8アンダーで5位に浮上した。2番パー4でボギーが先に来たが、5番パー3で最初のバーディを奪うと、5メートルを決めた7番パー4からは4連続バーディをマーク。8番パー3は8メートル、9番パー4は12メートルと長い距離を沈めた。日課はホテルの部屋でのパター練習。ごまかしの効かないピン型パターでの鍛錬の成果も表れた。
フェアウェイキープ率は50%とティショットは荒れ気味ながら、パーオンは77.78%と高確率でグリーンをキャッチした。「セカンドショットはラフからが多かったけど、なかなかうまく打てたかな」。前週の「資生堂レディス」は今季自己最高の3位に入った。第2ラウンドでは今季自己ベストの「66」をマーク。いい流れを継続させ、「不安なくプレーできている」と表情も日ごとに明るくなってきた。
「自分で言うのもおかしいけど、今週は目に力があります。今まではぼんやりだったけど、“ぐわっ”という感じ。ごめんなさい、うまく言えないけど、正面を真っすぐ見て、戦いたいという感じです」。要は調子が上がってきて、気力が充実しているということだろう。ならば、7打差で首位を追いかける最終日は、師匠の尾崎将司から出されて、長年クリアできていない宿題を片付ける絶好の機会となるはずだ。
「日本女子オープン」で2度の優勝を誇り、最終戦の「JLPGAツアー選手権リコー杯」も2020年に制した。ツアー通算5勝のうち、メジャーで3勝。パー72の自己ベスト「65」は5度記録している。だが、師匠に厳命されている「2日連続で67を出したら、不調脱出とみなしてやる」がどうしてもできない。
最終日を除いて「67」以上は2018年のプロデビューから過去24度あるが、2日連続は一度もない。前週も第2ラウンド(R)は「66」で回ったが、翌日は「69」。22年「ニトリレディス」は第1Rが「65」で第2Rは「71」と崩れ、ともに優勝した20年の「日本女子オープン」は第3Rが「66」で最終Rは「68」、「リコー杯」は第1R「67」で第2Rが「68」といったように、あと一歩のところでクリアできなかった。
25度目となる「67」への挑戦。“ぐわっ”と目力あふれる今週はいい報告ができる予感がある。「パッティング次第かな」とつぶやいたあとに、こう言って笑顔で対応していた取材を自ら締めた。「いけるっしょ!」(文・臼杵孝志)
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