プライムラウンド進出を懸けた“後半”90分間がキックオフ。初戦大勝の柏とC大阪は3点のアドバンテージで第2戦へ向かう【2025 JリーグYBCルヴァンカップ プレーオフラウンド第2戦プレビュー】
プライムラウンド進出を懸けて、6月8日(日)にプレーオフラウンド第2戦の4試合が開催される。第1戦との合計スコアで勝ち上がりが決まる同ラウンド。2戦合計でタイスコアになった場合は延長戦が行われ、決着がつかなければPK戦で雌雄を決することになるレギュレーションだ。
柏レイソルと東京ヴェルディの激突。まず第1戦は柏レイソルに軍配が上がった。
味の素スタジアムでの試合は序盤こそホームの東京Vが主導権を握ったが、徐々にアウェイの柏がゲームを支配していく。23分に大卒ルーキーの中川敦瑛のゴールで柏が先制すると、後半にも着実に加点。62分に久保藤次郎が2点目を奪い、後半アディショナルタイムの90+4分にも垣田裕暉がゴールネットを揺らし、アウェイの地で3点のリードを手にした。
大きなアドバンテージを持ってホームでの第2戦を戦える柏にとっては、スコアと試合状況をしっかりと頭に入れて戦えれば問題なく勝ち上がれるはず。ただし、決して受け身になるのではなく、リカルド ロドリゲス監督の下で築き上げてきたビルドアップで相手のプレッシャーをうまくいなし、巧みに時計の針を進めることで、ホームの三協フロンテア柏でベスト8進出を決めたい。
一方、3点を追いかける東京Vとしては、キックオフと同時にフルスロットルで襲いかかる姿勢が求められる。アウェイで3点のビハインドをはね返すことは簡単ではないが、早い時間帯に1点を取れれば、ガラリとゲーム展開が変わる可能性は十分。城福ヴェルディの代名詞であるアグレッシブとハードワークを前面に押し出し、奇跡の逆転突破を目指したい。
セレッソ大阪と横浜FCの第1戦も3点差のスコアで決着が付いた。前半こそ0-0で折り返すも、後半にホームのC大阪が怒涛のゴールラッシュを見せる。55分の香川真司の先制ゴールを皮切りに、68分にヴィトール ブエノがFKから2点目。さらに90+1分にラファエル ハットンがダメ押しの3点目を奪った。直後に1点を返されるが、90+8分に中島元彦が4点目を挙げて4-1で快勝。第2戦があうぇいで行われるとはいえ、C大阪が大きく有利な状況にあることは変わりない。香川はもちろん、登里享平やキム ジンヒョンといったベテラン勢を中心にゲームをコントロールし、アドバンテージを生かした戦いを披露したい。
迎え撃つ横浜FCからすれば、ホームでの大逆転を狙う90分間となる。第1戦は3点差で敗れたが、シュート本数では17対12と上回っており、攻撃の姿勢を貫ければチャンスは見いだせるはず。リーグ戦での対戦では第6節に2-0で勝利しており、C大阪にはいいイメージもあるだけに、何とかニッパツ三ツ沢球技場で大逆転劇を飾りたいところだ。
アビスパ福岡とサンフレッチェ広島の第1戦は、リーグ戦で9試合勝ちがなかった福岡が、ホームで粘り強い戦いを披露。失点をせずにゲームを進めていき、55分にベテランストライカーのウェリントンが今季初ゴール。そのまま虎の子の1点を守り切り、福岡の最小リードで第2戦を迎えることになった。
第2戦はエディオンピースウイング広島に舞台を移して行われるだけに、ホームの広島が紫に染まるスタジアムで1点差をひっくり返すことは決して難しくないはず。まずは同点に追い付くことで勢い付き、ゲームの流れを引き寄せたい。対する福岡はいい意味で第1戦の結果を忘れて戦うことが重要になると言っていい。もう一度新たな90分を粘り強く戦う気持ちを持つことでプライムラウンド進出は見えてくるだろう。
J1の湘南ベルマーレとJ2のジュビロ磐田のカード、第1戦は湘南がホームでJ1の意地を見せた。前半のうちに2点を奪ってそのまま2-0で勝利を収め、勝ち上がりに一歩前進した。ただ、ここまでJ2クラブで唯一、勝ち上がってきた磐田にも意地はあるだけに、ホームに戻っての第2戦はテンション高く臨むはず。サックスブルーの反撃に注目したい。
白熱必至の“後半”がスタートする。この90分間を制して勝ち上がりを決め、AFCチャンピオンズリーグエリートに出場していたヴィッセル神戸、横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、そしてFIFAクラブワールドカップ2025に出場する浦和レッズが待つプライムラウンドにコマを進めるのは、どの4チームになるのか。
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
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