LPGA新コミッショナーが選出 エネルギーあふれる若きリーダー「成功へ導きたい」
米国女子ツアーは22日、グレイグ・ケスラー氏がコミッショナーに就任することを発表した。理事会の選挙により、選出が決定した。7月15日に第10代コミッショナーに就任する。
来週40歳を迎えるケスラー氏は現在、「全米プロ」「KPMG全米女子プロ」「ライダーカップ」などを主催するPGA・オブ・アメリカ(全米プロゴルフ協会)のチーム・コマーシャル・オフィサーを務めている。以前はトップゴルフでCOO兼エマージング・コンセプト責任者としてゴルフ界のビジネスも経験した。
南カリフォルニア出身で、ハーバード・ビジネス・スクールでMBA、ジョージタウン大学で学士号を取得。エネルギーにあふれ、規則正しく、ダイナミックなリーダーと評されている。ゴルフの腕前はハンディキャップ5.5。3人の息子たちもシングルとゴルフ一家だという。
前コミッショナーのモリー・マーコック・サマン会長は、賞金総額で史上最高を更新するなどの成果も残したが、昨年11月に突然、辞任を発表。3年半の就任のすえ、今年1月に正式に職を辞した。その後は新コミッショナーがなかなか決まらず不在。長らくツアー幹部を務めていたリズ・ムーア氏が暫定としてポストに就いていた。
同日、オンラインによるインタビューに臨み、「選手との信頼関係の構築、選手の知名度の向上、ファンを中心としたチーム作り、そして財政的な未来を創設するという4つの柱を軸に、在任中に同ツアーを成功へ導きたい」と話した。
また米国、欧州、アジアとグローバルに開催されるスケジュールについても、「世界をジグザクに回るのではなく、選手たちが最高のパフォーマンスを発揮できるものにしたい」と最適化を目指すことを説明。サウジアラビアの政府系ファンドPIFが欧州女子ツアーへ投資することについては、「LPGAツアーの選手を向上させたいと考えているどんな団体でも、喜んで話し合いをしたい」と前向きな立場を表明した。
2024年はネリー・コルダ(米国)の5連勝、リディア・コ(ニュージーランド)の殿堂入りなどの話題がありながら、実際は収益減で、200万ドル(約2億8000万円)の損失だったという。今年は3月に予定されていた「ファーヒルズ朴セリ選手権」が直前で中止になるなど、財政的な逆風にさらされている部分もあるという。(文・武川玲子=米国在住)
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