パーシモンで300ヤード連発! 怪物・川岸良兼はハンマー投げの動きでぶっ飛ばしていた【プロコーチが解説】
スイング理論は進化したといわれているが、時代を彩ってきたレジェンドたちのスイングは、今見ても全く色褪せていない。むしろ、重くて難しいクラブを使いこなす技術には、ボールを正確に遠くに飛ばすための秘訣が詰まっていた! 今回は、パーシモンで300ヤードオーバーのショットを連発し“怪物”と呼ばれた川岸良兼のスイングをプロコーチの森守洋氏が解説する。
◇
当時にしては珍しく、左手がフックグリップです。この時代の選手の多くはウィークグリップでフォローで手を返していましたが、川岸さんは左腕の角度が変わらないままフォローで左手首が甲側に折れています。フックグリップでアドレスしたときの角度をキープした形ですね。
全体的にはオーソドックスなシンプルスイングで近代的。一切軸ブレしません。少しバンプしているので左に動いていますが、狭いスタンスで、体を回しながら打っています。今のクラブで飛ばせるような動きですね。
特徴的なのは、インパクト時にアドレスよりも頭が右に倒れていること。ゴルフクラブはスピードを出そうとすると、それに対抗するために頭は右に倒れるのが自然な動き。ハンマー投げと同じアクションが生まれるはずなんです。川岸さんは頭1個分くらい右に残していて、クラブヘッドも走っている。パーシモンで300ヤード飛ばしていたというのも納得です。
■川岸良兼
かわぎし・りょうけん/1966年生まれ、石川県出身。ツアー通算6勝。パーシモンで300ヤードオーバーという規格外の飛距離で“怪物”と呼ばれた。
■森 守洋
もり・もりひろ/1977年生まれ、静岡県出身。ゴルフを始めたのは高校から。95年に渡米しミニツアーを転戦しながらゴルフを学んだ。02年からレッスン活動を開始し、現在は原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗らのコーチを務めている。東京都三鷹市にある『東京ゴルフスタジオ』を主宰し、YouTubeチャンネル「森守洋のGolf TV」では、ツアープロや芸能人などへのレッスンを配信中。
◇
●今こそジャンボ尾崎のスイングが参考になる! 関連記事「ジャンボ尾崎は40年前から時代を先取り! 小さなメタルウッドで300Y飛ばす秘密とは?【ジャンボ軍団が解説】」で解説しています。
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。