連覇を目指すX・シャウフェレ カギは“サブエア”グリーン?「あっという間に速くなる」
<全米プロゴルフ選手権 事前情報◇13日◇クェイルホローC(米国)◇7626ヤード・パー71>
ザンダー・シャウフェレ(米国)が初のメジャー制覇を果たしたのは1年前、バルハラGCで開催されたこの「全米プロ」だった。「あれからは『いつメジャーに勝てるんだ』ともう言われなくなった。もし勝てていなかったら…今もその質問に悩まされていたかもしれない」と笑った。
昨年はこの全米プロに続き、7月の「全英オープン」でも勝利。メジャー2勝を飾ったが、好事魔多し。12月にはトレーニング中に肋骨を痛めるアクシデントに見舞われ、年明けから約2カ月の戦線離脱を余儀なくされた。
3月に復帰したが、「思った以上に感覚を取り戻すのに時間がかかった」と振り返った。今季のトップ10入りは「マスターズ」での8位が1度だけ。しかし、先週の「トゥルーイスト選手権」では11位と調子は上向いている。「試合の結果としては少しゆっくりだけど、確実に進んでいる。できる限りたくさんの練習をしているんだ」と完全復調に手応えをみせた。
開幕2日前の13日には、スコッティ・シェフラー、パトリック・キャントレー(ともに米国)らと練習ラウンドを行った。予選ラウンドではシェフラー、そしてローリー・マキロイ(北アイルランド)の世界トップ3での顔合わせとなる。
連日の悪天候の影響で、グリーンはソフトな状態。ただ、会場のクェイルホローCはマスターズが開催されるオーガスタ・ナショナルGCと同様、グリーンの下に“サブエア”と呼ばれるシステムを導入している。配水管に接続された送風機を使って、素早くグリーンから水分を除去することができる。
2017年、クェイルホローCで行われた全米プロは予選落ちだったが、同会場で開催された「ウェルズ・ファーゴ選手権」(現トゥルーイスト選手権)では2023年から2年連続で2位に入っている。コースと好相性であることは間違いない。
「“サブエア”が動いているから、グリーンはあっという間に速くなるだろう。あすの午後か、木曜の朝には今よりも1.5フィートは速くなって、見慣れたクウェイルホロー・クラブになる」と期待を寄せた。“いつものコース”が姿を現せば、連覇を狙うシャウフェレにとって追い風となるはずだ。(文・武川玲子=米国在住)
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