オリンピック出場を決めた水泳選手、喜びのガッツポーズで肩を脱臼(仏)
先月18日、フランスで行われた水泳競技のオリンピック選考会で、ある選手が喜びと痛みを同時に味わった。自己ベストを記録してパリ五輪への出場を決めた選手は、喜びの雄叫びを上げながら水面を思い切り叩いたところ、肩を脱臼してしまったのだ。表彰式では腕を固定したまま笑顔を見せた選手の姿を、米ニュースメディア『New York Post』などが伝えている。
非常に痛い思いをしてしまったのは、ラファエル・フェンテ=ダメール選手(Rafael Fente-Damers、17)だ。ラファエル選手は先月18日、フランスのシャルトル市で行われた水泳競技のオリンピック選考会で、100メートル自由形決勝に出場した。
パリ五輪への出場をかけて熾烈な戦いが繰り広げられる中、ラファエル選手は48.14秒の自己ベストを記録。1位のマキシム・グルセ選手(Maxime Grousset)に次いで2位に入賞し、出場権を獲得した。レース直後のラファエル選手は、雄叫びを上げながら水面を叩いて喜びを爆発させた。
当時の様子が動画に収められており、赤い水泳キャップを被ったラファエル選手が、左手で水面を思い切り叩いて喜ぶ姿が映っている。ところが次の瞬間、ラファエル選手は自身の左肩を押さえ、苦悶の表情を見せた。あまりに強く水面を叩いたせいか、左肩を脱臼してしまったのだ。
当時、優勝したマキシム選手がラファエル選手の脱臼に気付いて医療チームを呼び、ラファエル選手をプールから引き上げるのを手伝った。
その後の表彰式に姿を見せたラファエル選手だったが、包帯で左腕を固定した状態だった。痛々しい姿ではあるが、喜びの笑顔で表彰を受けていた。のちにラファエル選手は、病院で治療を受けたと報じられている。
まさかの負傷に見舞われたラファエル選手だったが、4×100メートルリレーチームのメンバー入りも決めた。マキシム選手は、ラファエル選手について「彼はリレーのメンバーでもありますから、早く良くなるといいですね。彼はちょっとクレイジーなんだ。クレイジーだからこそ、彼は良い選手でもあるんですけどね。何も恐れていないし、これからもっと伸びると思います」と、若きオリンピック選手にエールを送っていた。
画像は『Fédération Française Natation Instagram「Il est à ce jour la plus belle surprise de ces championnats,」』『Rafael Fente-Damers Instagram「Super grateful to make my first Olympics!」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)
記事提供元:テックインサイト
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。