アルバトロス達成で首位浮上 小西たかのりが史上2人目の快挙&“ジンクス”破りに挑む
<中日クラウンズ 3日日◇3日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557ヤード・パー70>
先週の「前澤杯」で初優勝を遂げた小西たかのりの勢いが止まらない。523ヤードの2番パー5、残り231ヤードの2打目。左ラフから21度のユーティリティを振り抜くと、ボールはピン手前7~8ヤードに着弾し、そのままカップに吸い込まれた。国内男子ツアーでは44人目、51例目のアルバトロスを達成した。
「風にも当たっていい感じ」の一打だった。カップインの瞬間は見えなかったが、ギャラリーから「入った!」と拍手喝采。ボールを拾い上げると、高々と右手を挙げて声援に応えた。
首位と3打差の12位タイからスタートしたが、1番のバーディと合わせて一気に単独首位に浮上した。その後はアルバトロスにうかれることなく、難コースを相手に4バーディ・3ボギーと1つ伸ばして「65」。トータル6アンダーまで伸ばして、浅地洋佑、岡田晃平と並び首位に立った。
ツアー初優勝から2週連続Vとなれば、2006年にインド出身のジーブ・ミルカ・シン(「カシオワールドオープン」、「ゴルフ日本シリーズTカップ」)が記録して以来、ツアー史上2人目。日本勢では史上初の偉業となる。
2012年にプロ転向した小西は、22年に初シード獲得。シード選手3年目、プロ13年目にして、先週ようやく優勝を手にした。今季好調の要因としてショットの精度を挙げる。今大会も「グリーンが難しいので、あまり入らない。がんばってショットでつけるしかない」とショットを頼りにする。
「また勝ちたいですね」と優勝を意識しつつも、「打つときは、そういうことは気にしないようにしている。きょうみたいにしつこくつけて、入れていくしかない」と一打一打に集中する。
ちなみに、小西が着用する『ラウドマウス』は、米国・サンフランシスコ発祥のウェアブランドで、「遊び心がある大人のゴルフウエア」がコンセプト。派手なカラーが特徴だが、この日はアルバトロスのド派手なプレーとは対照的に、白と黒の落ち着いた装いだった。「あまり派手すぎると…。最終日は水色を着ます。(水色の)チャンピオンブレザーに合わせます」と宣言した。
アルバトロスにまつわるジンクスがある。詳細な記録が残る1985年以降、86年のデビッド・イシイ(米国)からこれまで50例あるが、達成者がその大会で優勝した例はない。この壁を打ち破り、チャンピオンズブレザーが似合うゴルフとウエアで、“派手さ”を見せたい。(文・小高拓)
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