相撲少年エンゾくんがブラジル代表として白鵬杯団体戦へ!:世界!ニッポン行きたい人応援団
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ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索!ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(月曜夜8時54分)。
今回は、ブラジルの親子の来日の様子をお届けします。
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浅香山部屋で特別稽古!
紹介するのは、ブラジル在住の「相撲」を愛する小学4年生のエンゾくん。

今、子どもから大人まで日本中を熱狂させている相撲。先月の三月場所で優勝した大関・大の里関をはじめ、若手力士の大躍進で人気に拍車がかかっています。
そんな相撲を愛してやまないのが、小学4年生のエンゾくん。父・エウジェニオさんと共に1年前に来日し、青森にある「五所川原相撲教室」へ。幕内力士も育てた三浦武正師範から指導を受け、同い年の岩田龍くんと切磋琢磨。言葉の壁を越え、相撲を通じて固い絆を結びました。
そして今年、1100人以上が出場する「白鵬杯 世界少年相撲大会」にブラジル代表としてエンゾくんが参戦し、五所川原チームの龍くんも出場。個人戦では惜しくも敗退した2人、次は少年相撲世界一を決める団体戦へ!
大会の2日前、ブラジル代表チームが向かったのは、元大関・魁皇の浅香山親方が率いる浅香山部屋。去年創設10周年を迎え、幕下を中心に12名の力士が稽古に励んでいます。
こちらでブラジル代表チームがお世話になるのには、ある理由がありました。
「よく来たね」と迎えてくださったのは、ブラジル出身初の幕内力士、元関脇・魁聖の友綱親方。引退後は、兄弟子として慕った浅香山親方の部屋に移籍し、後進の育成にあたっています。
友綱親方は、エンゾくんたちと同じサンパウロ出身。ブラジル相撲連盟の稽古で子どもたちを指導するなど、現役時代から親交があるそう。毎年、白鵬杯の前にブラジル代表チームを招待し、特別稽古を行っています。

朝稽古の合間に、憧れの友綱親方から足腰を鍛える方法を教わり、本物の力士たちの稽古も間近で見学。すると、浅香山親方が子どもたちの稽古を見てくださることに。エンゾくんの稽古を見て「綺麗なぶつかり方するじゃん」とお褒めの言葉が。
力士たちに「攻め方や勝負の付け方を教えてあげないと。大会に出るんだから」と伝える浅香山親方。現役時代1000勝以上あげた名大関としては、勝つための技術、勝負の付け方にこだわってほしいということで…相手の腕を絞り上げて攻撃力を封じる「おっつけ」などを本格的に指導してくださいました。
特別稽古の後は、浅香山部屋特製のちゃんこ料理をいただきます。「塩味のちゃんこ鍋」や「鶏の照り焼き」をいただき、「美味しすぎます!」「おかわり」と箸が止まりません。憧れだった相撲部屋のちゃんこに大満足の子どもたち。夢のような時間を過ごしました。

「大会を楽しんで、思い切ってやればいい」と浅香山親方。エンゾくんが「僕の稽古はどうでしたか?」と質問すると、「よく動いていたし、しっかりと当たることもできると思う」と嬉しい言葉をいただきました。
浅香山部屋の皆さん、本当にありがとうございました!
大会前日は、新入門の力士たちを教育する相撲教習所へ。元横綱・白鵬の宮城野親方が、大会に出場する海外チームのために自らお手本となり合同稽古を行います。宮城野親方に握手していただき、大横綱の前でぶつかり稽古をすることができました。
宮城野親方、本当にありがとうございました!
団体戦の行方は!? 尊富士関と奇跡的に対面
いよいよ、少年相撲の頂点、白鵬杯の団体戦へ。団体戦の前に会場を散策していると、伯桜鵬関をはじめ、今年引退した元横綱・照ノ富士親方や元関脇・旭天鵬の大島親方など、少年たちの激励に訪れた人気力士たちがそこかしこに!
その中には、去年110年ぶりとなる新入幕優勝を果たした、青森県五所川原市出身の尊富士関も。実は初来日の際、五所川原市役所へ表敬訪問した尊富士関と奇跡的に対面。記念撮影までしてくださったのです。

エンゾくん親子のことを覚えていてくださった尊富士関。記念に写真を撮り、サインも!「これで団体戦も頑張れます!」と喜ぶエンゾくんでした。
そしていよいよ、団体戦が開幕! 出場するのは、世界9つの国と地域の代表チームと、国内の相撲教室などから選抜された102チーム。8つの予選ブロックを勝ち抜いた8チームが決勝トーナメントへ進みます。ブラジル代表チームと五所川原チームは別のブロックですが、お互い勝ち上がれば当たる可能性も。
ブラジル代表の初戦、相手は東京の杉並桜相撲クラブです。団体戦は先鋒から大将まで5試合行い、3勝したチームが勝ち上がります。ブラジルチームのように選手が4人しかいない場合、5試合目は代表戦となり副将のサミュエルくんが出場。
先鋒エンゾくんの相手は、1学年下ですが体重は2倍ある日向翔大くん。果敢に食らいつきましたが、惜しくも敗退。2戦目のダニエルくんは見事な押し相撲で勝ち、中堅カウアンくんも押し出しを決めて2連勝。
1回戦突破の期待がかかる中、キャプテンのサミュエルくんは豪快な吊り落としで勝利!先鋒のエンゾくんが負けたものの、ブラジルチームは3勝したため2回戦に進出することに。

一方、別の土俵では五所川原相撲教室の1回戦が行われていました。先鋒の龍くんは、体重差が30キロ近い相手を切り返しで破り、今大会初勝利。2戦目は相手が1勝しましたが、その後は2連勝。最後は元小学生横綱の大将・岡山裕弥くんも勝利し、4勝1敗で1回戦を突破!
2回戦の相手は、東京の「文京針ヶ谷相撲クラブ」。2023年の全国大会団体戦で準優勝した名門です。五所川原チームは続けて2敗し、3戦目でようやく1勝。しかし、4戦目で残念ながら敗れてしまいました。
予選敗退は決まりましたが、最後に岡山くんの試合が。相手は去年の全国少年相撲大会で準優勝した強敵ですが、強烈な引きつけ合いから豪快な下手投げを決め、一矢報いることができました。
こうして、五所川原チームの大会は終了。エンゾくんのいるブラジル代表チームとの対戦は叶いませんでしたが、全力を尽くしました。
そして、ブラジル代表チームは2回戦へ。対戦相手は、お笑い芸人のあかつさん率いる「あかつ相撲道場」です。
相撲を愛するあまり、5年前に東京から故郷の福島県いわき市に引っ越し、道場を開いたあかつさん。高校時代に柔道で福島県1位になり、全国大会にも出場しましたが、相撲経験はゼロ。相撲部屋に何度も通い、稽古を一から学びました。地元の子どもたちに相撲を普及し、福島県初の横綱を輩出したいと、本気で取り組んでいます。

先鋒エンゾくんは、大きい相手の体勢を崩す小兵の押し相撲を展開し、寄り切りで勝利! 応援していた三浦師範も「前に出て攻めて最高だったな」。頭からぶつかり前に出る、三浦師範との稽古の集大成です。
2戦目は、ほぼ同じ体格の2人が対戦し、寄り切りでブラジルが2連勝。中堅戦で勝てば3回戦進出ですが、あかつ道場も意地を見せます。続いて、副将を務めるサミュエルくんは1学年下の小田部友喜くんと対戦。福島県の中学校新人相撲大会で優勝した期待の星です。
白熱した試合となりましたが、サミュエルくんの右手が先につき、軍配は小田部くんに。
ここまで2勝2敗、運命の代表戦は、再びサミュエルくんと小田部くんという顔合わせです。エンゾくんは「絶対勝てる!」と声援を送りますが…惜しくも敗戦。強敵相手に大健闘したブラジル代表チームでした。

三浦師範に「いい相撲だった!」と褒めていただいたエンゾくん。「頑張ろう!来年」と激励の言葉もいただきました。
三浦師範、今年も本当にありがとうございました!
試合後、エンゾくんは五所川原の仲間のもとへ。「教えてもらったことを頑張りましたが、負けちゃってすごく悔しいです」と伝えると、「負けて悔しいっていうのが原点、スタートだと思う」と高橋道尊監督。
負けたことは成長への財産だと、仲間と一緒に実感できたエンゾくん。最後に龍くんをはじめ、皆さんとハグを交わしました。
「五所川原相撲教室」の皆さん、本当にありがとうございました!

恩師や仲間たちとの絆がさらに深まった、1年ぶりのニッポン滞在。帰国を前にエンゾくんは、「大会での目標は達成できなかったけど、ニッポンでの稽古で新しい技も学べたので、帰ってからも一生懸命練習します。もっと強くなって、また戻ってきます!」と語ってくれました。
エンゾくん、エウジェニオさん、またの来日をお待ちしています!
月曜夜8時54分からは「世界!ニッポン行きたい人応援団」を放送!
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記事提供元:テレ東プラス
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