生成AIの普及に壁? 若年層と中高年で認知にくっきり差、約半数が「内容を知らない」【モバイル社会研究所調べ】
近年、資料作成や画像生成などにおいて急速に活用が普及している生成AIツール。生成AIというワードは馴染みのあるものになりつつあるが、実際にその内容を認知している人はどのくらいいるのだろうか? モバイル社会研究所が行った、生成AIの認知状況調査の結果を見てみよう。
生成AIを「知らない」が半数超え

モバイル・コミュニケーションの社会・文化的影響を研究・分析し発信するモバイル社会研究所では、2025年2月に全国15歳~69歳男女を対象に、生成AIの認知率について調査を実施した。
認知率の調査結果は、生成AIを「知っている」は全体の47%、「知らない・聞いたことがない」は53%。「知らない」が「知っている」を上回った。また、「知らない・聞いたことがない」と回答した人のうち、「名前は聞いたことはあるが、どのようなものか知らない」が45%と最も高く、実際にどのように活用できるか具体的に知らない人が半数以上いることが判明した。
中高年層の女性の6割以上は生成AIを「知らない」

続いて、生成AIの認知率を性別・年代別に比較してみると、男性・若年層のほうが生成AIを「知っている」割合が高い傾向にあることが明らかに。特に、10代男性が生成AIを「知っている」割合は80%と最も高いことが分かった。一方、30~60代女性の60%以上は生成AIを「知らない・聞いたことがない」と回答しており、若年層と中高年層での認知率の差が大きいことが今回の調査で確認できた。
授業や研究、論文・リポートの調べものなど、会議やプレゼンの資料作成などにおいて、学生や社会人は生成AIを活用する場面が多い。そのため「AIは若い人のもの」と思っている中高年層は多いかもしれないが、家電選びや旅行プランの相談ができたり、AI搭載の健康管理アプリで健康状態が管理できたりと、生成AIは日常生活を便利に楽しくするための技術としても活用できる。今後ますます高度化していく生成AI技術を活用し、さらなる社会の質を向上させていくためには、生成AIの認知を幅広い世代に広めていくことが必要になってくると言えそうだ。
出典:【モバイル社会研究所】
※サムネイル画像(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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