下部ツアー出場権獲得の杉浦悠太が決意表明 目指すは“憲聖ルート”でPGA昇格
イチオシスト
夢に向かって走り出すスタート地点に立った。11日から4日間、72ホールで争った米フロリダ州での米国男子Qスクール(最終予選会)から2日前に帰国したばかりの杉浦悠太は、兵庫・よみうりCCで19日に開かれた「ミズノゴルフ ブランドアンバサダーミーティング」に参加。新たなゴルフ人生の始まりとなる来季に向けて大いに語った。
「すぐに試合があるのでゆっくりはできないけど、アイアンをもう少し狙ったところに打てればと今回のQTで思ったので、それをできるようにするために何をすればいいか考えて、これからに向けて調整していきたい。ドライバーの方向性はすごく良かった。プレッシャーのあるホールでもフェアウェイはキープできたし、そこはすごく自信になりました。開幕に向けて何かを変えようとは思わない。今までやってきたことを継続していきたいです」
10月のファーストステージから勝ち上がり、ファイナルステージでは初日を6位で滑り出した。PGAの出場権を得られるのは上位5人。上々のスタートを切ったが、最終的には29位で終えた。それでも、下部のコーン・フェリーツアーの出場権を獲得した。セカンドステージからの長かった2週間。最低限の目標はクリアし、「おめでとうでいいですか?」には「はい、そうですね」と笑顔を浮かべた。
2026年は、今年予選落ちを喫したPGAツアー「ソニー・オープン・イン・ハワイ」でのリベンジから始まる。下部ツアーは「多分、3戦目からになると思います」と1月下旬から昇格を目指す戦いに入る。南米のコロンビア、アルゼンチン、チリなどでも開催され、メンタルの強さも要求される10月までの過酷なシーズン。だが、杉浦には心強い“お手本”がいる。
同じミズノのブランドアンバサダーを務め、この日のミーティングにも参加した1歳年上の平田憲聖は今季、コーン・フェリーツアーに参戦して年間ポイントランキング15位に入り、来季のPGA出場権を獲得した。未知のツアーを前に、これ以上の頼もしい存在はいない。
「きょうは少しだけ、教えてもらいました。また時間があるときにゆっくりお話ができたらいいなと思います」。目指すは“憲聖ルート”でのPGA昇格。平田も「もちろん、なんでも、すべて教えます」とバックアップを約束した。
今回のイベントでは、11月の「ACNチャンピオンシップ」での優勝を記念して、杉浦にアイアン型のトロフィーが贈られた。日大4年時の2023年「ダンロップフェニックス」でツアー史上7人目のアマチュア優勝を果たし、その日のうちにプロ転向届にサインした。昨年はプロ初優勝を国内メジャーの「日本プロ」で達成。大会9人目の完全V&大会5人目の初出場Vと圧倒的な強さを見せつけ、今年も1勝をマークした。
順風満帆のゴルフ人生。初めての海外生活で味わう試練も乗り越え、心の羅針盤はしっかりと目的地を指しているはずだ。(文・臼杵孝志)
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