【Lemino Boxing】サウスポーにスタイルを変えた挑戦者。王者・井上尚弥に挑む韓国の“トラブルメーカー”が来日「十分にやれる」

1月24日に東京・有明アリーナ「NTTドコモ presents Lemino BOXING世界タイトルマッチ」で、スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)に挑戦するWBO同級11位、キム・イェジュン(韓国)が16日、羽田空港着の便で来日。駆けつけたメディアの取材に応じた。
井上に挑戦予定だったIBF・WBO1位サム・グッドマン(オーストラリア)の負傷により急きょ代役挑戦者に抜擢されたキムはフライトの疲れも見せず、快く取材に応じた。ニックネームは「トラブルメーカー」だが、これは「リングで相手選手にトラブルをもたらす」との意味。キムの立ち居振る舞いからは誠実な人柄が伝わってきた。
32歳のチャレンジャーは2012年にプロデビューし、戦績は25戦21勝(13KO)2分2敗。本人の説明によると、もともとオーソドックス(右構え)の選手だったが、2020年、21年という2年間のブランクを経てサウスポー(左構え)中心のファイトスタイルに変えた。これまで日本人選手に7戦全勝で“日本人キラー”という横顔も持つ。
とはいえ世界的には無名ボクサーであり、ましてや井上の挑戦者となれば「圧倒的不利」を予想されるのは仕方のないところ。それでもキムはキャリア最大のビッグチャンスを活かそうと、第2の拠点であるオーストラリアでキャンプを張り、日本でもよく知られる元WBOバンタム級王者のジェイソン・モロニーとスパーリングをするなどしてモンスター対策を練ってきた。
そもそもキムは普段からトップボクサーである井上との対戦をイメージし、「どうすれば井上を攻略できるか」を常に考えてトレーニングを続けてきたという。その成果が表れたのか、「モロニーとスパーリングをしているうちに、井上選手とも十分にやれると感じてきた」と最近になって手にした好感触をアピール。もともとタフな精神力と打たれ強さには自信があり、世界を驚かせるアップセットに向けて、少なくとも仕上がりは上々のようだ。
かつて日本とライバル関係にあった韓国ボクシングの低迷は長く、コリアン・ファイターが世界タイトルマッチのリングに立つのは久しぶりのこと。母国の期待を一身に背負うキムは「井上選手は韓国でもとても有名。韓国のファンも今回の試合を楽しみにしている」と祖国の反響を説明しつつ、伝統の日韓戦に恥じない好ファイトを約束した。
文・写真=渋谷 淳
[開催概要]
NTTドコモ presents Lemino BOXING 世界タイトルマッチ
井上 尚弥(大橋) vs キム・イェジュン(韓国)
開催日場:2025年1月24日(金)
会場:有明アリーナ
<対戦カード>
◎メイン
WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級王座防衛戦12回戦
井上 尚弥(4団体王者=大橋) vs キム・イェジュン(韓国)
◎セミファイナル
OPBF東洋太平洋&WBOアジアパシフィックウエルター級タイトルマッチ12回戦
佐々木 尽(OPBF・WBO AP王者、八王子中屋) vs 坂井 祥紀(横浜光)
◎60キロ契約10回戦
奈良井翼(RK蒲田) vs 渡邉 海(ライオンズ)
◎日本スーパーバンタム級タイトルマッチ10回戦
下町 俊貴(日本スーパーバンタム級王者、グリーンツダ) vs 平野 岬(三松スポーツ)
◎WBOアジアパシフィックミニマム級タイトルマッチ12回戦
小林 豪巳(真正) vs 高田 勇仁(ライオンズ)
【制作・編集:Blue Star Productions】
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記事提供元:Lemino ニュース
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