強制収容所の悲惨な現実に苦悩・葛藤する報道写真家 「リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界」予告
2025年5月9日より劇場公開される、「シビル・ウォー アメリカ最後の日」の主人公のモデルにもなった、実在した20世紀を代表する報道写真家リー・ミラーを、ケイト・ウィンスレットが演じる映画「リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界」の、ロング予告が公開された。
ロング予告は、自身の意思で戦争の最前線を駆け、死と隣り合わせの恐怖に震えながらも決してカメラを下ろすことがなかったリー・ミラー(ケイト・ウィンスレット)が、「女は戦場に送らない」「女性に入る権利はない」と言われながらも、男性ばかりの最前線でひとり、荷物を抱えて力強く歩みを進め、いくつもの困難に立ち向かって現状を打破していく力強い姿が描き出されている。さらに映像内では、1945年にブーヘンヴァルト強制収容所とダッハウ強制収容所が解放されたその日に、初めて足を踏み入れた時の悲惨な現実を記録するシーンや、その恐ろしく悲しい真実に苦悩し葛藤する様子も切り取られている。
一方で、戦地でリーと行動をともにし、生涯の友人となった「LIFE」誌のフォトジャーナリスト、デイヴィッド・シャーマン(アンディ・サムバーグ)と絆を深める様子や、リーの写真を取り上げた英国版「VOGUE」の編集長オードリー・ウィザーズ(アンドレア・ライズボロー)との葛藤、そして、ソランジュ・ダヤン(マリオン・コティヤール)やヌーシュ・エリュアール(ノエミ・メルラン)ら戦争に巻き込まれていく友人たちとの出来事の一端も見られる。
「リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界」は、トップモデルから20世紀を代表する報道写真家となったリー・ミラーの情熱的で数奇な運命を、実話を基に描いた作品。芸術家や詩人の親友たちと休暇を過ごしている時に、芸術家でアートディーラーのローランド・ペンローズと出会い、瞬く間に恋に落ちたリー。ほどなく第二次世界大戦の脅威が迫り、一夜にして日常生活のすべてが一変する。写真家としての仕事を得たリーは、1945年に従軍記者兼写真家として強制収容所のスクープ写真を撮影。ヒトラーのアパートの浴室でポートレイトを撮り、戦争の終わりを伝える。だがそれらの光景は、リー自身の心にも深く焼きつき、戦後も長きに渡り彼女を苦しめることとなる。
主演としてリー・ミラーを演じるのは、製作総指揮も務めるケイト・ウィンスレット。20世紀の男性社会に飛び込み、使命を持って写真を撮り続けたリー・ミラーの人生に深く感銘を受け、映画化を熱望したという。監督は、本作が長編映画デビューとなるエレン・クラス。多数の賞を受賞している著名な撮影監督でもあり、彼女が撮影監督を務めた「エターナル・サンシャイン」から親交のあったエレンを、本作の監督に起用した。ケイト・ウィンスレットのほか、マリオン・コティヤール、アンドレア・ライズボロー、アンディ・サムバーグ、アレクサンダー・スカルスガルドらが出演している。

【作品情報】
リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界
2025年5月9日より(金)より公開
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
© BROUHAHA LEE LIMITED 2023
記事提供元:映画スクエア
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