女子ツアー開幕戦の翌週はなぜ空き週になった? フジテレビのトラブルで4月の1試合も中止に
例年通り、「ダイキンオーキッドレディス」で開幕した国内女子ツアー。年間女王の竹田麗央以下、昨年のメルセデス・ランキングトップ5のうち4人が米ツアーに参戦となったため、今後を占う上でも気になる試合となった。結果として、本来は米ツアーに出場する予定が、エントリーミスにより開幕戦への出場を決めた岩井千怜が優勝し、大会連覇を果たした。
気になるといえば、選手各自のプレーとは別にツアー序盤戦から昨年より2試合が減った。まず、消えたのは「明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」だ。2008年以来、東日本大震災で初日プレー後大会不成立となった11年、コロナ禍で中止となった20年を除き、24年まで土佐CC(高知県)を舞台に横浜ゴム主催で行われてきた。
時期も第1回はシーズン3戦目だったが、2年目からは2戦目として定着。結果的に試合ができなかった20年からは、特別協賛として明治安田生命がついて行われてきた。しかし、同社が同じ特別協賛という立場ではあるが、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)主催の新規大会を7月に行うことになり、これまでの横浜ゴム主催大会は特別協賛社を失い、スケジュールに空きができた。
昨年末の日程発表時点でここまでは分かっていた。「フジサンケイレディス」中止という不測の事態が起きたのはシーズン開幕前週のこと。主催のフジテレビのトラブルが影響したものだが、大会の約2か月前という異例の主催者による開催辞退の発表の余波は、いまだに収まっていない。
5月以降に目を向けると、昨年空き週だった7月3週目に前出の新規大会、「明治安田生命レディス」が開催され、あとは昨年同様に8月1週目が空いているのみ。その後は11月末の最終戦まで、毎週びっしり試合が行われる。
JLPGAは、27年から全試合を自分たちの主催にする意向を示し、現在の主催者である企業には、特別協賛というスポンサーになってもらう話を進めようとしている。その最終的な交渉をする26年には苦労が予想されているが、それ以前に思わぬことから42回続いた歴史の長い大会を失った。
下部のステップ・アップ・ツアーは、昨年より1試合増の25試合。開幕戦は日本ではなく、中国を舞台にした「Mitsubishi Electric Automation Women's Open」(3月20~22日、蘇州太湖国際GC)だ。同ツアーのスポンサーになりたい企業は少なくないが、日程の空きが徐々に減りつつある。
「真夏の暑い時期を避ける傾向にあり(新規大会が)この日程となっただけ」(JLPGA関係者)。
主催者次第では日本以外での試合開催の可能性は、今後もあるということだ。(清流舎/小川淳子)
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