パワー不足でアイアンが厳しく感じているゴルファーにオススメ! 『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』で自分だけのセッティングを作れる
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
キャロウェイの『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は、2025年2月14日発売。『ELYTE』シリーズのユーティリティは、今回取り上げる『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』だけではなく、『ELYTE ユーティリティ』、『ELYTE X ユーティリティ』があります。シリーズの中で、最もやさしいポジションになるのが『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』のようです。
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』のコピーは“軽快に飛ばせる充実感 番手はアイアンに合わせやすい6種類”第一の特徴は、コピーでも主張している3H~8Hの6つの番手があることです。アイアンが苦手な人にとって、これは頼りになります。セッティングは賢く自分用に決めて良いのです。
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』のテクノロジーは、打点のバラつきがあっても、今までより対応できるように設計された「Ai 10x FACE」と、ソール後方のトゥ側とヒール側に調整可能の台形型ウェイトがあり、2つのウェイトを入れ替えることで、理論上、左右に約12ヤードの範囲で球筋の変更が可能になっていることです。
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は、シリーズのユーティリティでは唯一、ネックの弾道調整機能を排除して、軽量化を重視した「接着型ホーゼル」になっています。
全体的に軽くして、振り抜けるようにチューニングされているのが『MAX FAST』です。アドレスビューも、安心できる大型に見えるヘッドは、シャローになっていて、高弾道を打ちやすくなっています。やや長めのフェースも、上手く融合して不自然ではなく、狙いやすく、構えやすくなっています。
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は、助けてくれることを期待してしまうクラブです。H4、H6の2本をコースに持ち込んで試打ラウンドをしてみました。試打した日は、快晴で、気温は-6℃~7℃。微風。打ち慣れていてクラブの影響だけに集中出来るので『TOUR B X』を使用しました。
【打感・打ち応え】
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』の打音ですが、音量はちょうど良い大きさです。音質は濡れた鞭系にほんのりと硬質系が混じる音です。打ち応えは、軽めで、カチッとしています。手応えはやや鈍感ですが、芯感はクリアです。
【弾道・球筋・スピン】
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』の弾道は、高弾道で、やや右に行きやすい傾向があります。しっかりと振っても左に行きにくいので、思い切って打てます。曲がりには敏感で反応が良いと言えます。スピンはかかる方になり、グリーンに直接乗せる狙いで打てます。ミスヒットしても左右の曲がりは最小限なのは驚異的です。
【距離性能】
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』の試打ラウンドの4Hの平均飛距離はキャリーで185ヤードで、トータルで190ヤードという感じです。ロフトよりも飛距離が出ると感じました。ミスヒットしても飛距離が落ちない機能は、ハッキリとわかります。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は、とにかく、ボールを拾いやすく、高弾道が自然と打てるクラブです。
飛距離が出るユーティリティの場合、ランも多く、グリーンを狙うショットのときにダイレクトにグリーンに乗せるとオーバーしがちなので、花道からコロがり上げる前提で作られていることがありますが、『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は、ダイレクトにグリーンを狙っても、しっかりと止まってくれるクラブに仕上がっています。女子プロの使用を意識しているのだと感じました。
また、ヘッドの長さがあり、大きめに見えるユーティリティはラフからだと抜けが悪くて打ちづらいものがありますが、『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は、きれいに抜けます。
最大の進化ポイントであるミスヒットしたときのブレない球筋は、試打ラウンド中に何度も感心しました。かなり大きくミスをしても、狙い通りの方向から大きくは外れません。具体的には、グリーンの真ん中を狙ったボールが、端に留まるという感じだったのです。飛距離にかんしても、同様です。ミスヒットしても大ショートするようなことはありませんでした。
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は、パワー不足でアイアンが厳しく感じているゴルファーにオススメです。軽く振り抜けて、狙い通りに止まってくれるボールが打てます。
今回、H8などの番手は試打できませんでしたが、アイアンよりもやさしく打てるだろうと推測するのに十分な予測が出来ました。4の難易度は、ショートアイアン程度だと感じたからです。ミドルアイアンで打つようなセカンドショット、または、パー3の第一打でグリーンを狙うショットで大活躍することを想像できるのであれば、『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は打ってみるべきクラブです。長い距離ほど、助けてくれるクラブとして性能を発揮してくれます。
固定概念を捨てて、自分だけのセッティングを作るために、『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』は存在するのだと強く思ったのです。
【試打ギアスペック】
『ELYTE MAX FAST ユーティリティ』
ヘッド素材 17-4ステンレススチール + ステンレススチールウェイト
フェース素材 カーペンター455(Ai10X フェース)
ロフト 4H/21.0度、6H/27.0度
体積 4H/118cc、6H/105cc
長さ 4H/39.5インチ、6H/38.5インチ
ライ角 4H/58.5度、6H/59.5度
シャフト LIN-Q GREEN 40 for Callaway(SR)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
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