1970年代ブラジル 軍に逮捕された夫を捜し続ける妻 「アイム・スティル・ヒア」公開決定

2025年3月2日(現地時間)に発表される第97回アカデミー賞で、ブラジル映画として初の作品賞を含む3部門(主演女優賞、国際長編映画賞)にノミネートされている映画「アイム・スティル・ヒア」が、2025年8月に劇場公開されることが決まった。
「アイム・スティル・ヒア」の舞台は、1970年代の軍事政権下のブラジル。元国会議員のルーベンス・パイヴァとその妻エウニセは、5人の子どもたちとリオデジャネイロで穏やかな日々を過ごしていた。だが、スイス大使誘拐事件を契機に、国の空気は一変する。抑圧の波が広がる中、ある日、ルーベンスは軍に逮捕され、そのまま連行される。愛する夫を突然奪われたエウニセは、必死に行方を追うが、彼女自身も軍に拘束され、過酷な尋問を受けることとなる。極限の状況の中でなお、彼女は沈黙を貫き、夫の行方を捜し続ける。
監督は、1998年のアカデミー賞で2部門にノミネートされた「セントラル・ステーション」により、世界的な評価を確立したウォルター・サレス。暴力とそれにあらがう人々の魂を見つめ、映画を通じて彼らの記憶をよみがえらせることに注力してきたサレス監督が、エウニセ・パイヴァの静かでありながらも圧倒的な闘志を描き出している。
実際に起こった事件をもとにしており、ルーベンス・パイヴァの実の息子で作家のマルセロ・ルーベンス・パイヴァによる書籍を原作としている。幼い頃にパイヴァ家と親交を持っていたサレス監督にとっては、自らが見聞きし、体験してきた歴史と向き合う重要な作品となった。
エウニセを演じるのは、本作で第82回ゴールデングローブ賞主演女優賞を獲得し、第97回アカデミー賞主演女優賞ににノミネートされているフェルナンダ・トーレス。フェルナンダ・トーレスの実母であり、サレス作品「セントラル・ステーション」に出演したフェルナンダ・モンテネグロがエウニセの老年期を演じている。

【作品情報】
アイム・スティル・ヒア
2025年8月ロードショー
配給:クロックワークス
©2024 VideoFilmes/RT Features/Globoplay/Conspiração/MACT Productions/ARTE France Cinéma
記事提供元:映画スクエア
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