意外と知らない「Windows起動音」の歴史:起動音がデフォルトで鳴らなくなったのはなぜ?
初めて買ったWindowsパソコンの起動音を、いまでも覚えている方は多いでしょう。たとえば日本のマイクロソフト社の公式アカウントXは、2024年12月12日に歴代のWindowsパッケージとともに起動音を紹介する動画を公開しています。

同ポストは1万件近くのリポストが生まれ、1.5万件のアカウントが「いいね」。「懐かしすぎる」「生まれて初めて聞いたのが95だった」といった反響が寄せられました。
一方でWindows 10やWindows 11の起動音はどんな音?と聞かれると、答えられない方も多いはず。「Windowsパソコンではいつの間にか起動音が鳴らなくなってしまった」のがその理由です。
今回はWindows起動音の歴史と、なぜデフォルトで鳴らなくなったのかについて詳しく解説していきます。
Windows起動音の歴史

Windows 95以降、98、2000、XPなど多くの方にとって思い出深いバージョンが多数登場したWindows。そして、Windowsの起動音は、1992年にリリースされた「Windows 3.1」から始まりました。
このバージョンでは、短いファンファーレのような音が採用され、以降のバージョンでも起動音はWindowsの象徴的な要素として進化を遂げました。
特に有名なのは、1995年の「Windows 95」の起動音。アンビエント作曲家として名高いブライアン・イーノさんが手掛けた7秒間のメロディーです。
この音はWindowsのブランドイメージを強く印象付けたと言えるでしょう。コンピュータの起動という日常的な行為に詩的な要素を加える革新的な試みとして、起動音の域を超えてアンビエント音楽として高く評価されています。
ちなみに後年、有志のミュージシャンらによって単にイーノさんが作曲した起動音を何十倍にも引き延ばした音源もウェブ上に公開されています。延々とWindows 95の起動音だけを聴きたい人も少なくないということでしょう。
Windows 7/Vistaの起動音を手掛けたのは英バンド「キング・クリムゾン」リーダー
その後もいくつかのバージョンで著名な作曲家や音楽プロデューサーが関与し、起動音は進化を続けました。
たとえばWindows Vistaの起動音は、イギリスの有名ロックバンド「キング・クリムゾン」のリーダーであるロバート・フリップさんが手掛けました。フリップさんが作曲したのは、Windowsの4色の旗を表す4つの和音から構成される4秒間の起動音。候補作の制作期間を含めて、作曲には1年半が費やされたと言われています。
このほかWindowsとは異なるため余談になりますが、ミュージシャンの故・坂本龍一さんはかつて「Internet Explorer 4.0」のテーマ曲の作曲依頼を受けたそう。
そこで坂本さんは実際に作曲を行ったものの、結果として不採用になったそうです。Microsoftが採用するテーマ音楽は、想像以上に高いハードルがあるといえます。少しだけ歴史の歯車が変わっていたならば、Internet Explorerを起動するたびに坂本龍一さんの美しいメロディーを楽しめたかもしれません。
Windows 8以降、起動音がデフォルトで鳴らなくなったのはなぜ?
Windows 8(2012年)以降、起動音はデフォルトでオフに設定されるようになりました。この決定の背景には、Windowsの利用環境の変化がありました。元Microsoft社員のJensen Harris氏によると、Windowsが家庭内の寝室やカフェなど、静かな環境で使用されることが増えたため、起動音が「邪魔」と感じられるケースが多くなったことが理由の一つです。
また、Windows 8ではタッチUIが導入されたことも大きな要因です。モバイル環境での利用が増えたことで、起動プロセスの効率化が求められるように。
そこで起動音を再生するコードを削除することで、起動時間を短縮する工夫が行われました。
Windows 10や11での起動音の設定変更方法は?
こうした「起動音を省略することでの起動の高速化」はWindows 10やWindows 11にも引き継がれています。一方で設定変更によって、いまでも起動音を楽しむことはできます。
最後に、Windows 10とWindows 11で起動音の設定を変更する方法をご紹介します。
Windows 10
Windows 10での設定は以下の通りです。




Windows 11
Windows 11での設定は以下の通りです。



起動音の設定を変更は以下の通りです。

※サムネイル画像(Image:charnsitr / Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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