250Y飛ばす櫻井心那の14本を分析! LSヘッドで弾道をコントロール? 中調子シャフトをなぜ使う? ウェッジだけシャフトが違う?
昨季メルセデス・ランキング28位にランクインした飛ばし屋・櫻井心那。彼女のセッティングを撮影すると、面白いスペックを発見。その詳細をレポートしたい。
ドライバーでは『スリクソン ZX5 Mk II LS』ヘッドに『Tour AD DI ハイモジュラス 6S』シャフトを採用。彼女のクラブセッティングについて、クラブフィッターの吉川仁氏に詳しく分析してもらった。
「セッティングでヘッドスピードがいかに速いかが分かりますね。浅重心のLSヘッドでスピン量を抑えたいから、ロフトも9度に設定しているのでしょう。シャフトは中調子で先端が硬いので、飛距離よりも弾道をコントロールすることを重視していますね」
3・5Wでは『スリクソン ZX5 Mk II』(15・18度)ヘッドに『Tour AD DI 6S』シャフトを採用。4Uでは『スリクソン ZXi』(22度)ヘッドに『Tour AD DI 75S』を使用している。
「3・5Wはドライバーと同じ流れで、ロースピンヘッドに中調子で先端が硬いシャフトをチョイス。こちらも飛ばしではなくて、弾道コントロールを優先しており、スピン量を最適化できるセットです。4Uは昨年秋に新発表された『スリクソン ZXi』ヘッドをすぐに使用したそうですが、浅重心で操作性が高いので、彼女の強烈なダウンブローで打てるスイングとマッチすると思いますね」
アイアンでも新シリーズの『スリクソン ZXi7』モデルをすぐに採用。シャフトの『N.S.PRO モーダス3プロト S』は、プロトタイプを使用している。
「軟鉄鍛造のアスリートモデルの『スリクソン ZXi7』ヘッドは、ダウンブローに打てる彼女のスイングにマッチしていますね。『N.S.PRO モーダス3プロト S』もおそらく元調子系なので、先端が硬め。ウッドからのシャフトの流れに合っていますね。ヘッドが暴れないので、方向性を確保できます」
46・52・58度では『クリーブランド RTX6 ZIPCORE』を使用。シャフトは『N.S.PRO 950GH neo』シャフトを使っている。「ここだけ独特なチョイスですね。先端硬め系を上の番手では使用していましたが、やや動いてつかまるテイストのシャフトを使用。球をつかまえて打ち出したい意図があるのかもしれません」。
24年は未勝利に終わった櫻井だが、25年はこれらの愛用ギアを駆使して、何勝まで挙げられるか目が離せない。
【櫻井心那のクラブセッティング】
1W:スリクソン ZX5 Mk II LS(8.5度/Tour AD DI ハイモジュラス 6S)
3・5W:スリクソン ZX5 Mk II(15・18度/Tour AD DI 6S)
4U:スリクソン ZXi(22度/Tour AD DI 75S)
5I~PW:スリクソン ZXi7(N.S.PRO モーダス3プロト S)
46・52度:クリーブランド RTX6 ZIPCOREツアーラック(N.S.PRO 950GH neo)
58度:クリーブランド RTX6 ZIPCORE(N.S.PRO 950GH neo)
PT:スパイダーツアーX X7
BALL:スリクソン Z-STAR◆
(セッティングは2024年「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で撮影)
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