1997年のマスターズで最年少V! タイガー・ウッズはコック&リリースで異次元の飛びを実現していた【プロコーチが解説】
1990年代後半、タイガー・ウッズ(米国)はゴルフ界を変えた。躍動感溢れるスイングで1997年には最年少でマスターズ制覇。同年のスイングを分析するとタイガーが飛ばせる秘密が分かった。プロコーチである奥嶋誠昭が解説する。
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1990年代後半、タイガー・ウッズは圧倒的な飛距離を稼いで勝利を重ねていました。トップまでにコックを入れて、ハーフウェイダウン以降で小指側に手首を曲げてタテにリリースし、ヘッドスピードを最大限にしていました。長いインパクトゾーンよりも点で合わせて打つタイプですね。
タテにリリースする動きは球が曲がりやすいデメリットもあります。ワイドスタンスで体を捩じり上げて、ダイナミックに振るタイガーは余計に曲がりやすかった。ただ、そういったデメリットを感じさせないショットを連発していましたから、インパクトを点で合わせる天才型のスイングだとも言えますね。
左腕を伸ばした高いトップもタイガーの飛ばしのポイントです。高いトップを作り、ダウンでは高い位置からクラブを下ろす。高い位置からヘッドを下ろす方が、ヘッドスピードも速くできますし、リリースもしやすいと思います。両肩をタテに回転させながら、右足を蹴り上げている点も見逃せません。遠心力が働き、これもリリースをしやすくするポイントですね。
タイガーのようにうまくリリースするコツは、両腕の幅からクラブが外れないようにすること。手元を下に動かすことを意識すると、両腕の幅から外れにくくなるはずです。
■タイガー・ウッズ
1975年生まれ、米国出身。メジャー大会ではトリプルグランドスラムを含む通算15勝、PGAツアーでは歴代最多タイの82勝をマークした“ 不世出の天才ゴルファー”
■解説・奥嶋誠昭
おくしま・ともあき/ 1980年生まれ、神奈川県出身。2018年からツアープロコーチとなり、日本のトップ選手を多数指導。レジェンドゴルファーのスイングにも精通
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<ゴルフ情報ALBA Net>
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