ヨーロッパ最高齢の現役女優が見せる存在感 「アンデッド/愛しき者の不在」本編映像
2025年1月17日より劇場公開される、「わたしは最悪。」のレナーテ・レインスヴェが主演する、ノルウェーのホラー映画「アンデッド/愛しき者の不在」から、本編映像の一部が公開された。映像では、御年90歳のベンテ・ボシュンが演じる、よみがえった最愛の恋人をかいがいしく世話をする老婦人・トーラの姿が収められている。
ベンテ・ボシュンは、65年にわたり映画やテレビ、舞台で、難解でシリアス役からエレガントでユーモラスな役を幅広く演じるヨーロッパ最高齢の現役で活動する女優の1人。演技学校を卒業してすぐに出演したデビュー作「Jakten」(1959)は、ノルウェー映画として初めてカンヌ国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされ、24年にも一人芝居の舞台で高い評価を得ている。また、クリスマスになると毎年見られる映画の主演も務めているため、往年の映画ファンのみならず、若い世代からも人気を博している。
「アンデッド/愛しき者の不在」は、3つの家族に焦点を当てたホラー。現代のオスロ。息子を亡くしたばかりのアナ(レナーテ・レインスヴェ)とその父マーラー(ビヨーン・スンクェスト)は、悲しみに暮れていた。墓地でかすかな音を聞いたマーラーは、墓を掘り起こし、埋められていた孫の体を家に連れて帰る。うつ状態だったアナは生気を取り戻し、人目につかない山荘に親子で隠れ住む。しかし還ってきた最愛の息子は、瞬きや呼吸はするものの、全く言葉を発しない。そんなとき、招かれざる訪問者が山荘に現れる。そして同じ頃、別の家族のもとでも、悲劇と歓喜が訪れていた。
ミュージックビデオや短編映画を手がけてきた、1989年生まれのテア・ヴィスタンダル監督の長編デビュー作。2005年に発表した同名小説の作者で、本作品の脚本を監督と共同で手掛けたのは、「ぼくのエリ 200歳の少女」「ボーダー 二つの世界」などのヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト。アンデッド(生ける屍)を登場させ、愛の所在を問いかける。主演は、第74回カンヌ国際映画祭で主演女優賞を獲得した「わたしは最悪。」のレナーテ・レインスヴェ。ほかに、アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ビヨーン・スンクェスト、ベンテ・ボシュン、バハール・パルスらが顔をそろえる。
【作品情報】
アンデッド/愛しき者の不在
2025年1月17日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿ピカデリーほか公開
配給:東京テアトル
© 2024 Einar Film, Film i Väst, Zentropa Sweden, Filmiki Athens, E.R.T. S.A.
記事提供元:映画スクエア
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