小栗旬×松坂桃李×池松壮亮×窪塚洋介。豪華客船でのウイルス集団感染に立ち向かう者たち「フロントライン」
豪華客船〈ダイヤモンド・プリンセス〉で起きた日本で初めての新型コロナウイルス集団感染の実話をもとに、メインキャストに小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介を迎え、最前線で闘う者たちを描いた「フロントライン」が、2025年6月より全国公開される。ビジュアルと先行特別映像が到着した。
2020年2月、乗客乗員3,700名を乗せた豪華客船が横浜港に到着。船内ではすでに100名を超える乗客が、新型コロナウイルスの感染症状を訴えていた。出動要請を受けたのは、災害派遣医療チーム〈DMAT(ディーマット)〉。災害対応のスペシャリストたちだが、未知のウイルスに対応する術はもちろん知らない。本部で指揮するのは、DMATを統括する結城英晴(小栗旬)と厚労省の役人・立松信貴(松坂桃李)。現場で救護するのは、結城と旧知の医師・仙道行義(窪塚洋介)と家族を残してやってきた真田春人(池松壮亮)らDMAT隊員たち。自身の命を危険に晒しながらも、彼らは乗客全員を下船させるまで諦めずに闘い続ける──。
企画・脚本・プロデュースは『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』『THE DAYS』など災害の最前線での奮闘劇を手掛けてきた増本淳。監督は「生きてるだけで、愛。」「かくしごと」の関根光才。守るべきは国か、目の前の命か? オリジナル脚本で描く一大ドラマに注目だ。
〈スタッフのコメント〉
増本淳(企画・脚本・プロデュース)
きっかけは、まだ私たちの生活に新型コロナウイルスが深く入り込んで来る少し前、2020年3月の初めごろに出会った、クルーズ船に乗船した医師との会話でした。当時は新型コロナウイルスが蔓延するクルーズ船のことを、マスコミが盛んに伝えていましたので、私もわかったつもりでおりました。ところがその医師が語ってくれた船内の実態は、世の中に知られていないことばかりで、驚くべきことや涙なくしては聞くことのできないエピソードの連続でした。
日本中の誰よりも先に未知のウイルスに立ち向かうこととなった医師や船員、乗客たちはどれほどの恐怖や葛藤を味わったのでしょうか。また家族は彼らをどんな気持ちで送り出したのでしょうか。私はこの知られざる愛と勇気の物語を一人でも多くの人に共有してもらいたいと考えました。そしてこの度、多くの人々の協力を得て、こうして皆さまに映画という形でお届けできることになりました。
関根光才監督
未知のウイルスがもたらす「パンデミック」というものについて、2020年以前の私たちはほとんど無知であり、その衝撃に、私たちは人生が静止するかのような経験を共にしました。全人類が共有することになる出来事というのは、私たちが生きている間あと何回起こり得るでしょうか?その最初期に起きたとあるクルーズ船での「クラスター」、それもこの初めて経験する恐ろしい事態に突然放り込まれ、立ち向かうことになった最初の医療従事者たちや様々な人々の葛藤や愛の実話を、増本淳さんのオリジナル脚本で映画化する…稀有で、挑戦的で、私たち皆が共有すべき作品になると思いました。そしてこの作品に参加できるなら、それはフィルムメーカーとしての重要な責務だとも感じていました。もし次にパンデミックが起きた時、私たちは一体どうするのか…知られざる物語から紐解ける何かが、きっとあると思います。
〈キャストの鑑賞後コメント〉
小栗旬(結城英晴役)
すごく力のある映画でした。全員が主役の映画になっており、参加できたことを誇りに思います。どのエピソードも実話をベースにしたものなので、とてもドラマチックでした。
松坂桃李(立松信貴役)
撮影時は船内がどんな風に描かれていくのかわからないまま、緊張感だけは絶やさずに現場に臨んでいました。
何が起きているのかわからない。これは当時、実際に関わっていた人々の誰しもが感じていた感情だったのだと思います。観た方の中に記憶として残り、この映画を心の中で持ち続けられるような作品になってほしいです。
池松壮亮(真田春人役)
ダイナミックな映像と人間ドラマが調和し、社会性とエンタテインメント性の両方を備えた素晴らしい映画に仕上がっていました。今作の制作に関わった全員の努力と献身に、そしてあの時この世界を支えてくれた全ての医療従事者の方々の勇気と献身に、心から敬意を表したいと思いました。
窪塚洋介(仙道行義役)
手前味噌ですがとても素晴らしい作品でした。皆で乗り越えたコロナ時代がまだ生々しいので、登場人物たちそれぞれ色んなシーンでたくさんの思いが溢れて涙に変わりました。何気ないカットにも心が震えることも多かったです。
「フロントライン」
監督:関根光才
企画・脚本・プロデュース:増本淳
出演:小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介
配給:ワーナー・ブラザース映画
© 2025「フロントライン」製作委員会
記事提供元:キネマ旬報WEB
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。