女子世界柔道選手権 政府から棄権を命じられた選手 政府に服従するか戦うか 「TATAMI」予告
2025年2月28日より劇場公開される、2023年の東京国際映画祭で審査委員特別賞と最優秀女優賞を受賞した「TATAMI」の本予告が公開された。柔道家の阿部詩選手がナレーションに初挑戦している。
予告編は、緊張の面持ちで試合に望むイラン代表のレイラ・ホセイニ(アリエンヌ・マンディ)の緊張した表情から始まる。三連勝を果たしたレイラに対し、実況アナウンサーも「優勝候補」と彼女の技を絶賛。テレビで観戦している夫のナデルも思わずガッポーズを見せる。その時、レイラと二人三脚で練習を続けてきた監督のマルヤム・ガンバリ(ザーラ・アミール)に突然の電話が掛かってくる。声の主はイラン柔道協会で、敵対国であるイスラエルとの対戦を避けるため、レイラを「棄権させろ」という命令だった。
「わざと負けたくない」と拒否するレイラに、マルヤムは「国の命令よ」と厳命する。さらにレイラの前に政府の工作員が現れ、拘束された父親を救いたければ「命令に従え」と迫る。世界柔道協会(WJA)のステイシー・トラヴィス(ジェレミー・レイ・ニューマン)は、監視カメラでふたりの異変に気づく。彼女は迷うことなく「棄権しろと脅されています」と上司に進言。観客席では政府が送り込んだ監視員が試合場を見つめている。
政府に服従するか、自由と尊厳のために闘うか。人生最大の選択を迫られたレイラは「最後まで戦う。監督はどうする?」と告げると、協会が手配したセキュリティスタッフに先導されて試合会場へと向かう。ラストでは、阿部詩が「私ならどうするだろうとハラハラドキドキしながら観ました。ぜひ映画館で体感してください」と語りかける。
「TATAMI」は、2019年の日本武道館での世界柔道選手権で実際に起こった事件をベースに映画化した作品。ジョージアの首都トビリシで開催中の女子世界柔道選手権。イラン代表のレイラ・ホセイニと監督のマルヤム・ガンバリは、金メダルを目前に、政府から敵対国であるイスラエルとの対戦を避けるため、棄権を命じられる。自分自身と人質に取られた家族にも危険が及ぶ中、けがを装って政府に服従するか、自由と尊厳のために戦い続けるかの決断を迫られる。イスラエル出身のガイ・ナッティヴと、第75回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞したザーラ・アミールが共同で監督を務める。
【作品情報】
TATAMI
2025年2月28日(金)より新宿ピカデリーほか全国順次公開
配給:東和ピクチャーズ
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記事提供元:映画スクエア
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