トップ通過なら230万円の賞金獲得でも…エントリーフィーは超高額80万円 米最終予選会のお金事情
<LPGA Qシリーズ(最終予選) 最終日◇10日◇マグノリア・グローブGC(米アラバマ州)◇クロッシングズC=6664ヤード・パー72>
米国女子ツアーの来季出場権をかけた最終予選会(Qシリーズ)は90ホールの競技が終了した。悪天候により6日間に順延された長丁場だったが、日本勢出場7人のうち、山下美夢有、岩井千怜、岩井明愛、吉田優利、馬場咲希の5人が来季「カテゴリー15」の出場資格を獲得。山口すず夏と原英莉花は逃したが、第4ラウンドを回り切ったことで下部エプソン・ツアーの出場資格「カテゴリーC」を得た。
8月に1次予選、10月に2次予選が行われ、最終予選会には世界各地から99人の女子ゴルファーが集まった。そしてトータル6アンダー・24位タイまでの26人が合格。Qシリーズでのツアーカード初獲得者は10人で、そのうち4人を日本勢が占める形になった。
Qシリーズは日本でなじみのある表現でいうところのQTだが、来季の出場権が得られるだけではなく、賞金もかけられている。通常のトーナメントの賞金に及ばないが、それでも総額は15万ドル(約2300万円)。賞金は第4ラウンドを終了後に行われる予選を通過した選手全員に支払われ、選手にとっての思わずボーナスともいえそうだ。
トップ通過には1万5000ドル(約230万円)が与えられ、これを山下がゲット。日本のQTでは賞金がかけられていないこともあって、「賞金とかあるんですか!? 全然知らなった」と驚いた表情を見せた。トップ通過者は“メダリスト”とも呼ばれる。この“優勝賞金”は「(今回は)観光とかできないけれど、美味しいものを食べて(日本に)帰りたい」と使い道を話した。
2位の千怜は1万2166ドル(約185万円)を獲得。3位は9072ドル(140万円)と決して少なくない額を手にすることに。出場権獲得のボーダーライン上の馬場は賞金1684ドル(約25万円)。出場権を逃した選手全員には1000ドル(約15万円)が支払われた。原を除く日本勢6人での獲得賞金は合計38920ドルで、割合にして25.9%を占めた。
賞金を獲得できるとはいえ、この予選会に参加するためのエントリーフィーも“超”高額。1次予選、2次予選、最終予選とそれぞれエントリーフィーを支払う必要があり、1次から出場する選手が最終まで進めば2500ドル(1次)+3000ドル(2次)+0ドル(最終)の合計5500ドル(約83万円)となる。
1次が免除され、2次から出場する選手は4000ドル(2次)+1500ドル(最終)。世界ランキング上位者の資格で最終から出場できる選手のエントリーフィーは5500ドル。予選が免除になってもエントリーフィーは免除にならない…というのがQシリーズのスタイルだ。
日本のQTのエントリーフィーはファーストが4万円、ファイナルが5万円(ともに税別)となっている。
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