キャリアや大手家電量販店も参入してさらに簡単でオトクに取引できます! 超実用!! 中古スマホの 買い方、売り方
中古iPhoneのデメリットとは? iPhone 13、14シリーズは、iPhone 16、15 Proシリーズで利用できるAppleのAI機能である「Apple Intelligence」には現状では非対応。中古の16や15 Proシリーズはまだまだオトク感が低めで、Apple Intelligenceを活用したいなら最新モデルの購入が正解です
これまでは専門店での販売が中心で購入も買い取りもハードルが高めだった中古スマホ。しかし、最近ではキャリアや大手家電量販店など、これまでは新品オンリーだった業種も続々と中古市場に参入してユーザー的に利用しやすくなっているという。そんな中古スマホの賢い利用方法を紹介です!
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■安心安全の中古スマホ選びのポイントは?最近、テレビや各種SNSには中古スマホの広告がしばしば入り、商店街やショッピングモールにも「スマホ買い取ります!」というお店が乱立中。調査会社のMM総研の発表によると、今年度の中古スマホの販売台数は300万台超えと予測され、6年連続で過去最高を更新する見通しだという。
端末のシェア的には新品のiPhoneシリーズやシャープのAQUOS senseシリーズ、Google Pixelシリーズに続く勢いの中古スマホが伸びている理由、そして絶対に失敗しない買い方、売り方をITジャーナリストの法林岳之(ほうりん・たかゆき)さんに解説してもらいます!
――近年の中古スマホ市場の盛り上がりにはどのような理由が考えられますか?
法林 現在、新型のiPhone 16の定価は12万4800円から。端末の高価格化が進み、自分のメイン端末や子供用として中古スマホを選ぶユーザーが増えてきました。
そして、格安SIMことMVNOの普及で、現在では月額1000円台で20GB前後のデータ通信容量を利用でき、サブ端末を持ちやすい環境が整っています。若いユーザーはカメラ専用端末を持ったり、SNSやゲームのアカウントを端末ごとに使い分けて利用することも多く、世代を問わず中古スマホの需要が高まっています。
――現在、オススメの中古スマホは?
法林 やはりiPhoneシリーズですね。日常的なアプリだけでなく、3Dゲームもストレスなく楽しめる性能、そしてiOSのアップデートが継続され、長期間使えるという利点から、2021年発売のiPhone 13シリーズ、22年発売の14シリーズが中古スマホの主力といえます。
価格面では4万円台から販売されるiPhone 13シリーズのほうが安い。しかし、14シリーズからは防水、ディスプレーなどの耐衝撃性能が見直され、メイン端末としてより長く利用するなら14シリーズのほうをオススメします。
ただ、14シリーズはAppleの現行モデルであり、キャリアやサブブランドでも取り扱い中です。MNPキャンペーンなどでは新品の14シリーズがかなり安くなる場合もあるので、購入時はそのタイミングで中古価格と比較するのが良いでしょう。
iPhone 13シリーズ 2021年発売のiPhone 13シリーズ。6.1インチの通常モデルと、5.4インチのminiがラインナップ。キャリア系、大手家電量販店系などどの販売業者でも豊富に弾数がそろっており、5万円台前半が中心
iPhone 14シリーズ 2022年発売。6.1インチの通常モデルと、6.7インチの大画面モデルがある。まだ現行商品としてAppleやキャリアで販売されており、MNPキャンペーンによっては新品のほうが中古よりも安いことも!?
――では、Android端末のオススメモデルは?
法林 Google Pixelシリーズですね。例えば、中古で4万円台から買えるGoogle Pixel 7aならOSのアップデートは26年5月まで行なわれ、セキュリティアップデートは28年5月まで対応。つまり3年以上は安心して使えます。
一般的なアプリの利用で動作に不満を感じることはなく、写真や動画などでGoogle独自のAI機能を利用できるのも特徴です。
Google Pixelシリーズ 現在の最新モデルはGoogle Pixel 9で、中古市場での主力はPixel 7(写真)や7aとなっている。2022年発売のPixel 7は状態の良い端末が3万円台から購入でき、かなりお買い得感が高め
――シャープのAQUOS senseシリーズも中古ショップでよく見かけますが、こちらの特徴は?
法林 カメラやAI性能が突出しているモデルではありません。小型軽量かつ防塵防水でとにかく頑丈、そして中古価格がこなれているのが特徴です。
例えば、21年発売のAQUOS sense 6なら1万円台から販売されています。頑丈な端末なので、外装がボロボロの1万円以下の中古でも動作面は問題なく、サブ端末として活用できますね。
AQUOS senseシリーズ 今月、最新モデルのAQUOS sense9が発売され、AQUOS sense6(写真)は値下がり傾向で、中古なら1万円台前半からラインナップ。軽量かつ防塵防水でメインでもサブでも活用できますよ!
――ところで、若い人たちがSNSの裏垢専用機としてサブ端末を活用するのはわかりますが、おじさん世代にはどういったサブ端末の活用シーンがあるのでしょうか?
法林 例えば、クルマやバイクのナビ専用として利用したり、お風呂での読書・動画専用としても活用できます。いくら防水といっても20万円前後の最新iPhoneをお風呂に持ち込むのは気が引けますからね(笑)。
そのような用途なら、中古ショップで〝Cランク〟として販売される外装ボロボロの端末で十分です。AQUOS senseシリーズやサムスンのGalaxy Aシリーズなどのキャリアモデルは防塵防水の頑丈な本体で、中古も低価格で買いやすくなっています。
中古スマホはランクが表示されることが多く、上記のようなコンディションをイメージしておくと購入の参考になるはず。例えば、お風呂で読書するぐらいのサブ端末用途ならCランクでも十分だったりしますよ!
――ここからは使用中のスマホを売りに出すときの注意点もチェックしていきましょう。どのような端末のリセールが高いのでしょうか?
法林 現状、中古市場で人気のiPhoneとPixelの最新シリーズがやはりリセールが高いですね。そして、AQUOS senseシリーズにも注目です。
AQUOS senseシリーズは性能的にはミドルクラスの端末と位置づけられており、定価6万円台とiPhoneやPixelと比べ安くなっています。しかし、AQUOS senseシリーズは法人需要が多いことから、下取り金額が高いのが特徴です。
買い取り査定時の端末のコンディション面で注意したいのは本体のキズ。背面ガラスやアルミパーツなどの外装のキズは数百円程度のマイナスですが、ディスプレーやカメラレンズだと数千円マイナスとなることが多い。なので、新品購入時から買い取りを考えるなら、ガラスフィルムは必須アイテムとなりますね。
――また、買い取りに出す場合に端末の初期化は超基本! これらの注意点は?
法林 iPhoneのiOSの場合は「探す」機能をオフにすること。これは初期化を行なう前に設定する必要があります。探す機能がオンの場合は「盗難品の恐れがある」として買い取り対象外となるので要注意です。
――Android端末の注意点は?
法林 タッチ決済機能である『おサイフケータイ』アプリのメモリ領域を完全に削除することです。端末初期化では削除できず、ここが残っている場合は買い取り不可。
ただ問題がありまして、「モバイルSuica」「iD」「QUICPay」「楽天Edy」などサービスによって削除方法が異なり、一括で削除することができないのです。なので【おサイフケータイ ***(サービス名) メモリ領域削除】と検索して、ひとつずつ削除するしかありません。
――これはほかに有能な削除方法はないのですか?
法林 唯一、ドコモ端末の場合はドコモショップのデータ削除用端末「DOCOPY」で一括削除が行なえます。その他のキャリアでは一括削除を頼むと有料の修理扱いとなる場合もあり、自分で削除していくしかないのが現状です。
NTTドコモでは「docomo Certified(ドコモ認定リユース品)」としてiPhoneシリーズやAndroid端末の中古品販売を行なっている
ヤマダデンキは全国1000店舗以上で買い取りを行なうほど中古スマホは身近な存在に!
――スマホを買い取りに出す場合、どのようなショップが正解なのでしょうか? 駅前や商店街にあるショップよりも大手家電量販店やリユースチェーン、老舗中古店のほうが査定額は高い印象があります。
法林 大手家電量販店やリユースチェーンは個人向け販売だけでなく、法人向け販売や海外輸出も行なっています。それもあって高額買い取りを実現できています。
また、宅配での買い取り査定にも対応しており、業者によってはマイナンバーカードで本人認証を行なえば、取引も簡単かつスムーズです。
ただ、時期や店舗によって査定額やキャンペーンの有無にバラツキがありますので、まずはネットでそれぞれの業者の参考査定額をチェックしましょう。
《ラクウル》ビックカメラ、コジマ、ソフマップで展開される買い取りサービス。実店舗だけでなくアプリを使って宅配での買い取りにも対応。買い取り金額をポイントで受け取った場合は、5%アップのうれしいサービスも!
《ヤマダデンキ》全国47都道府県に店舗を展開し、1000店舗以上でスマホの買い取りに対応。宅配での買い取りも行なっており、オンラインストア『ヤマダウェブコム』ではiPhoneシリーズ、サムスンのGalaxyやAQUOSシリーズも販売中
《GEO》GEO、ゲオモバイル、セカンドストリートなど全国各地に同社グループの実店舗を展開して買い取りや販売を行なっている。実店舗、オンライン共に査定額アップや格安SIM契約などのキャンペーンが大充実!
《イオシス》東京、大阪、名古屋に展開する老舗の中古ショップ。こちらも宅配での買い取りサービスを行なっており、全国どこからでもOK! 掘り出し物が多く、中古でも延長保証サービスをつけられるのも特徴となっている
――今後、中古スマホ市場の課題点などは?
法林 現在のスマホOSは、探す機能やおサイフケータイのように解除や削除が必要な項目が増え続ける傾向にあります。しかし、現状では「スマホ内のマイナンバーカード情報はどう削除するのが正解なのか?」といった本格的な論議もありません。
こういった部分を疎かにすると、中古スマホ市場は専用の削除端末を保有するメーカーやキャリアだけしか参入できなくなる可能性もあります。なので、政府主導で新たな中古スマホの売買ガイドラインを作る必要があるのではと考えています。
――中古スマホの売買でとにかく重要なのは各種個人情報系の完全削除。こちらだけは絶対に忘れずに!
取材・文/直井裕太
記事提供元:週プレNEWS
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