ゴルフ界の大谷翔平! 男女ツアーの“二刀流”で戦ったミシェル・ウィーは今?
野球界では大谷翔平が投打二刀流で活躍。ゴルフ界でも、女子で初めて男子ツアーのメンバーになった24歳の寺西飛香留(てらにし・ひかる)が、JLPGAプロテストを受験した際は男女ツアー二刀流に期待がかかった。寺西は残念ながらJLPGA最終プロテストで敗退してしまったが、かつて男女ツアー二刀流に挑んだ選手がいることをご存じだろうか?
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身長180センチ、すらりと伸びた手足から男子プロ並みの飛距離を誇る天才少女。そんなミシェル・ウィー(米国)を初めて目にしたのは2003年の春だった。
女子メジャーの「クラフトナビスコ選手権」、13歳のウィーが予選突破を果たし、米国女子ツアーの最年少記録を達成。9位で終えたがアマチュアでメジャー制覇の可能性を感じさせ、一躍その名が女子ゴルフ界に知れ渡った。
04年には、地元ハワイでの米国男子ツアーのソニー・オープンに推薦で出場。予選通過には1打及ばなかったが、その存在は男子ゴルフ界にも広がった。翌年も男子ツアーへの挑戦は続き、「男子アマチュア選手権」にも出場。天才少女は性別の枠を超えた選手だった。
05年10月、16歳の誕生日の1週間前にプロ転向。ハリウッドのエージェントに所属し、ナイキ、ソニーと大型契約。その額は年間1000万ドルといわれた。米国男子ツアーの年齢規定の18歳に満たないウィーは特例申請を望まず「私は世界ツアーで戦う」と転戦を希望。米国男子ツアー、欧州ツアー、国内男子ツアーに参戦した。しかし予選通過は1試合だけ。手首の故障もあり07年は予選落ちと棄権を繰り返しスランプに見舞われた。
ようやく女子ツアーに専念するのは09年から。前年12月に最終予選会を突破しツアーメンバーとなった。同年にプロとして初優勝を遂げると23年のツアー競技撤退までにツアー通算5勝。14年、パインハーストNO.2で開催された「全米女子オープン」で2位に2打差をつけて勝利したのがキャリアのハイライトだ。23年7月、「全米女子オープン」を最後に現役生活に幕を下ろした。
プライベートでは、19年3月にNBAのレジェンド ジェリー・ウェスト氏の息子のジョニー・ウェスト氏と結婚。ウエスト氏はNBAゴールデンステイト・ウォリアーズのフロントを務めている。20年6月には長女、マケナちゃんが誕生した。今年10月には長男のジャガー君が誕生した。
米国女子ツアーの「ミズホ・アメリカズオープン」のホストプロを務める現在、同大会は全米ジュニアゴルフ協会と連携し、ジュニアが参戦できるユニークな大会として注目を集める。「これまで私をサポートしてくれたゴルフ界の全てに恩返ししたい」とウィー。今も女子ゴルフ界の“アイコン”として活躍を続けている。(文・武川玲子=米国在住)
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