池に消えた“勝負の一打” 安田祐香は惜敗に「悔しい気持ちが大きい」
<伊藤園レディス 最終日◇10日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6769ヤード・パー72>
1つ前の組でプレーする山内日菜子が、17番のグリーン上で劇的なチップ・イン・バーディを決めた時、同じホールのティグラウンドにいた安田祐香はそのシーンを見守り、複雑な表情を浮かべた。
トータル13アンダーで並んでいた山内に1打のリードを許すことになったこの場面については、「すごいなと思いました。私はあがりホールだけ落とさないように」と振り返る。そして、自身はこのホールをパーで終えると、続く18番パー4で勝負に出た。
2打目で、左サイドに待ち構える池ギリギリ、エッジから4ヤードに切られた左ピンを果敢に狙う。しかし無情にも、ボールは水中に消えていった。「スコアは分かっていました。(ピン)右からのバーディパットでも良かったんですけど、少しつかまってしまいました」。紙一重の勝負だったが、奇しくも警戒していた“あがりホールで落とす”という結果が待ち受けていた。
首位で迎えた最終日は、前半1番、3番でバーディを奪いながらも、4番、7番、8番でボギー。4番と8番は1メートルのパーパットを外した。流れが悪くなってもおかしくないが、9番から15番までに4つのバーディをゲット。トップに戻る底力も見せた。もちろん「悔しい気持ちが大きい」というのが本音だが、「いいゴルフができているので手応えもありました」と、悲観することばかりではない。
初優勝が27ホールの短縮競技だったこともあり、前日には「3日間戦って優勝したい」という思いをストレートに口にしていた。それは今回かなわなかったが、「今の状態はすごくいい。続けてあと2試合頑張りたい」と視線はすでに前を向いていた。(文・間宮輝憲)
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